ファミリーマートのリテールメディア特集
1万店以上にサイネージを計画。ファミリーマートのリテールメディア事業が生み出す可能性とは?
リアル店舗の購買までも追うことができる
データ・ワンの広告サービスの特徴は、YouTubeや各SNS、Smart Newsなどのプラットフォームや、独自のDSP(広告配信システム)の接続先などに膨大なデータを活用した広告を出し分けることにより、一人ひとりの生活者にとって関連性の高い広告を表示することだ。
また、ファミリーマートとのビジネスでは、スマホ決済機能付きアプリ「ファミペイ」の決済画面や、店頭に設置されているデジタルサイネージ「FamilyMartVision」などで対象の広告が表示されることにより、リーセンシー効果(購買行動の直前に接触した広告が与える影響のこと)の高さが期待されている。
さらに、リアル店舗での購買を計測できるため、マーケティングのPDCAを購買も含めて回せることも、広告サービスとしての特徴のひとつと言える。「ECサイトであれば、広告流入から購買までを追いかけてPDCAを回すことができるが、リアル店舗では購買までを追うことができず、インプレッション数やクリック数の把握までに留まっていた。しかし、データ・ワンのサービスであれば、リアル店舗の購買まで追うことができ、販売戦略や商品開発で立てた仮説が正しかったのかを検証し、次のアクションにつなげやすい」(太田氏)。
例えば、20代女性をターゲットに開発した飲料の新商品だが、データ・ワンの広告配信レポートを見ると、想定外に40代男性も購入が多いことが判明。新しい飲み方提案の広告を40代男性向けに配信し、新たな購買層を開拓したといったケースや、新商品の販促のためにクーポンを配布する場合、一度クーポンを利用して新商品を試した後に、次回以降の購買につながっているかを追うことができる。
また、ひとつの商品の広告でクリエイティブや訴求ポイントを変えて出し分け、どれが最も購買につながったかを検証し、そのクリエイティブを活かしてマス広告を展開することもできる。