リテールから考える「マーケティングの本質論」 #01
小売業のマーケターは「伝道師」になろう
マーケターに期待される「もう一つの役割」
私はマーケターが、社内に「マーケティング思考」を広げる伝道師になることが求められていると考えています。そのため、私が一年で最も力を入れている仕事のひとつが、新入社員研修です。マーケティングの基礎を、座学とワークのセットで教えるようにしています。
なぜ新入社員の研修に一番、力を入れているかと言うと、最初に触れたように、大量に商品を仕入れて、並べていて利益が積み上がっていく時代は終わりました。
若手の力が上がれば危機感を持って自ずと中堅の力も上がってゆきます。
社内に「マーケティング思考」を浸透させるためには、難しい戦略や戦術を伝える必要はありません。まずは「超」基礎で十分です。
「誰に何をどう売るのか」「そのために顧客は、どのような価値を当社に期待しているのか。そして、どのように動くのか」
社員の日頃の会話や会議の場で、少しずつ話し始めるはずです。そうなれば、会社と顧客との関係性が強化され、とても強い企業になります。
まずは「マーケティング思考」の伝道師である自分たち自身が、もう一度、マーケティングを基礎から見直してみてはどうでしょうか。
- 続きの記事:
- 小売業のマーケターは「伝道師」になろう
- 他の連載記事:
- リテールから考える「マーケティングの本質論」 の記事一覧