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「2本目のメガネをどう買ってもらう?」メガネスーパーのLTV向上を実現したユーザートリガーDM【対談 宮森修仁、鈴木睦夫】

 価格競争が激化するメガネ市場で「目の健康」を打ち出して、売上を伸ばしているメガネスーパー。メガネの再購入を促すために、顧客が情報を欲しいと思うタイミングにDMを出す方法を導入し、成果につなげている。その具体的な取り組みについて、メガネスーパーでマーケティングを担っている宮森修仁氏と、その施策の実現に貢献したイーリスコミュニケーションズの鈴木睦夫氏に話を聞いた。
 
ビジョナリーホールディングス マーケティンググループ シニアエキスパート 兼 メガネスーパー マーケティンググループ シニアマネジャー 宮森 修仁氏(左)、イーリスコミュニケーションズ エグゼクティブ プロデューサー 鈴木 睦夫氏(右)
 

初年度に店舗でメガネを2本買った人は、LTVが高いと判明


鈴木 生活者のステータスや課題を把握し、そのソリューションを様々なタッチポイントを通じて生活者に伝える「オムニチャネル」という考え方があります。その観点で見たとき、メガネスーパーは店頭、ID-POS 、ECなどを融合し、店頭での接客内容によってDMのクリエイティブを変える、ユニークな取り組みをしています。
イーリスコミュニケーションズ エグゼクティブ プロデューサー
鈴木 睦夫氏
1988年にP&Gでキャリアをスタートし、NTT/IMJ/コカ・コーラと一貫してマーケティングおよびデジタルマーケティング領域を歩みながら、2015年に日本郵便に転じ、DM市場拡大をミッションにデジタルとアナログの組み合わせ有用性と最適解を3年半に渡り発信。DMに限らず全てのマーケティングコミュニケーションのオムニ化を目指して、2018年7月独立。イーリスコミュニケーションズの共同設立に参画する。

宮森 当社は1000万の顧客データを持ち、それをRFM(Recency・Frequency・Monetary)分析で、ターゲットや属性によって約100の企画に分けて、毎月40万通のDMを投函しています。この取り組みを4年ほど続けてきた中で、さらに効果を高めるためにデータ領域に詳しい外部のマーケターと組んで、データを整理して分析しました。

 そこで分かったのは、初年度に店舗でメガネを2本買った人は、1本買った人よりもリピート率が倍になり、LTV(Life Time Value)がかなり高いこと。メガネの購入サイクルは平均3~4年と言われていますが、1年以内に買い換える人が多く、さらに紐解くと1~2週間後が最も多かったんです。

 メガネはつくってからお渡しまで1週間かかります。特にシニア層の方へのお渡し日、遠方を見るためのメガネを買った方に「老眼用のメガネも必要ですよ」と店舗で提案するんです。そこで買わなくても、実際につくったメガネをかけると、遠くは見えるけれど、近くは見づらいことが分かり、2本目を検討します。

鈴木 すごくわかります(笑)。僕の場合、車を運転するときは視力を1.2ぐらい出すメガネをかけますが、それで手元を見るとぼやけてしまう。そうなると普段用、読書用などメガネが3本必要なのです。
ビジョナリーホールディングス マーケティンググループ シニアエキスパート 兼 メガネスーパー マーケティンググループ シニアマネジャー
宮森 修仁氏
2000年メガネスーパー入社。東京エリアの統括ストアディレクターを経て、2013年にマーケティンググループに異動。900万人の顧客データと購買データを基にした、DMのシナリオ設計・実施・分析までを一括して担当。2017年 ビジョナリーホールディングスを兼務。現在は店舗の接客をトリガーとしたDMに取り組む。 
 

店舗の接客内容で、DMのクリエイティブを変更


宮森 はい。そこで我々はメガネをお渡しした、その1週間後に着目しました。お客さまは、店員から勧められても、その時は必要ないと思っていたことが、初めて自分ごと化されるのです。お客さまのニーズにあったDMがそのタイミングに届けば、2本目の購入が増加すると仮説を立てて、例えば、遠近用メガネを買った人には、パソコン用や手元専用メガネを勧めるDMを送るようにしたのです。

 そして、私たち本部が考えたシナリオでDMが届くだけでは、店舗で接客をしている強みが生かせないと思い、接客内容でDMのクリエイティブを変えられるようにしました。例えば、ゴルフやドライブをするお客さまにはサングラス訴求のDMなど、メガネをお渡しした翌日、店舗でPOSを起動するとDMを発送する人のリストが出て、スタッフがパソコンからシナリオを選べるようにしたのです。さらにDMに入れる写真も、その店舗の店長、スタッフ、当社社長などに変えることができます。


・メガネスーパーのDM。

鈴木 本部のマーケティング施策は、店舗に行動を強いるため、本部と店舗は対立構造になりがち。今回の取り組みは本部の押し付けではなく、店舗で変えられるので自分ごと化されやすい。しかも、シナリオを変えなくてもDMは自動的に発送されるため、店舗は手間をかけないこともできる。ただし、手間をかけた店舗は、DMからの購入実績が半端なくいいんですよね。それが宮森さんの「施策の肝」です。

宮森 はい、店長会議で実績を出している店長が情報共有をすることで、DMのシナリオを変える人が増えています。当社は8月から始めていますが、店舗でシナリオを動かしているのは全体で6割になります。

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