データ活用の流れが来たと自覚した瞬間
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中島 拓也 氏
次に、データ活用において「流れが来た」と感じられた瞬間について議論しました。中島氏は「イベントをオンラインすることで、データがデジタル化され、それをダッシュボード上で公開し、役職や役割に関係なく同じデータを見てスピーディーにネクストアクションが打てるようになりました。これがきっかけで、いまでは営業から次々とマーケティングに関するデータのリクエストが来るようになりました。これが、まさに流れが来たと感じています」と、語ります。
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毛利氏は「前職の時、いち営業メンバーが作成した地方スーパーの試食イベントの報告書に、点在しているデータを自身で分析し相関マトリックスを差し込んでいたことには驚きました。それを見た同僚がかっこいいと真似するようになったのです」と、驚きのエピソードを語ります。こちらは、とても印象的な事例で、具体的には次のようなアウトプットが出てきたそうです。
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リンナイの加賀氏は「なかなかデータ活用は進みませんでしたが、挑戦した施策の中で地方の成功事例を全国の営業会議で自ら発表させてもらいました。すると、それに共感した人が全国の支社から少しずつ出始め、データを活用したいという声が増えました」と、社内のフォロワー(味方)を増やしていった好事例を話しました。
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加賀 将之 氏
3社に共通しているのは、それぞれのステップに合わせて、スモールサクセスを積み重ね、そこから徐々にデータ活用を社内に浸透させていることです。いずれも、地道な活動が根本にあることがわかります。