過去の栄光とプライドを捨てて
鹿毛 僕は自分が演者になってYouTubeをやるというのは苦手なような気がするんですよ。 良かれと思っていろいろなコンテンツをつくって出したんだけど、思っていた1万分の1しか再生されなかったから。それで傷ついて、やめました(笑)。
Junko☆ 自分で良いと思いすぎているから、傷ついちゃうんですね(笑)。大きな費用をかけてCMをつくってヒットさせられるような人が、YouTubeで数字を伸ばせないというのは、面白いギャップだなと思います。
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鹿毛 うっ。痛いところついてきましたね(笑)。
Junko☆ 傷ついてしまう原因は何だと思いますか。
鹿毛 もう、プライドですよね。自分が作ったCMも大ヒットしてクリエイターランキングでも上位に入って、賞ももらって、自分にプライドを持ってしまったんでしょうね。もうどうでも良いちっちゃなプライドなのに捨てられずにいる。
Junko☆ 捨てましょう(笑)。
鹿毛 Junko☆さんはどうやって捨てたの?すごいダンサー暦をいとも簡単に捨てましたよね。
Junko☆ はい、確かに私はYouTuberになる前、ダンサーとしてその筋ではポジションがありました。ダンスの大会で賞をもらったり、大物アーティストのバックに付いたり、アイドル振付師を多数経験させていただいたりしてJunko先生と呼ばれていました。でも、YouTubeを始めたときに、今までのプライドを全部捨てようと思ったんです。
鹿毛 思い切りがいいね。
Junko☆ 次の世界に踏み込んだわけですから捨てようと思いました。アイドル界でも、私の名前を知ってくれているファンはいますが、「今までのファンの方に、今度YouTuberになるから、見てね」という考えでは甘いですよね。相手はアイドルや、ダンサーとしてのJunko先生に興味あるわけで。
鹿毛 1回整理したいんだけど、有名なダンサーでありながら、どうしてダンサーの道の究極を突き詰めなかったんですか。
Junko☆ もう、見たい景色は見たと思ったからです。次の新しい景色に興味が向いているので。
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鹿毛 そうなんですか。でも、どうやったら過去の栄光を捨てられますか。
Junko☆ だっていらなくないですか。捨てるというよりも「タンスにしまう」ようなイメージです。
鹿毛 「いらなくないですか」と言われたらいらないんですが、それにしがみつく弱い私がそこにいる(笑)。