日本文化に根ざした「ドラマ」式ラーニング
オーストラリア発のオンラインデザインツール企業Canvaの日本法人Canva Japanは10月1日、グローバルでも同社初となるチュートリアル(解説)とドラマを融合した「チュートリアルドラマ」を同社公式YouTubeで配信開始した。
タイトルは『拝啓 今日も私と商店街は元気です』。各話15~20分の全6話構成で、実家のパン屋を起点に商店街に活気を取り戻そうとする女子大生の物語を通して、視聴者はCanvaを使ったポスターやプレゼン資料の作成、SNS投稿、Tシャツデザインなど40項目を網羅的に学習できる。ドラマと解説部分を分離せず、ハートフルな物語を楽しみながら自然とノウハウを学べるのが特徴。
Canva はデザインの知識や経験がなくても、ネット上でテンプレートや画像、文字などを選んでプレゼン資料やチラシ、SNS投稿用のグラフィックなどを作成できるオンラインデザインツール。世界190ヵ国以上で2億4000万の月間ユーザーが利用し、2000万人以上が有料ユーザー。年間収益は30億ドルにのぼる。
Canva日本カントリーマネージャーの高橋敦志氏によると、Canva は現在、グローバルなラーニングプロジェクトを推進しているのに加え、Canva Japanでは市場固有のニーズや文化を取り入れる「シン・地元主義」を掲げており、今回のチュートリアルドラマは「物語が日常生活に深く根付く日本」ならではの試み。日本は昨年、1億7000万点以上のデザインが作成されるなどCanva にとって成長市場であり、同社は今回のドラマ配信のほか、円谷プロダクションなどと提携してローカルデザイン素材を取り入れる取り組みも進めている。
公開に先立つ記者会見では監督・脚本を務めた有働佳史氏や出演者らも登壇し、和気あいあいとした雰囲気を披露。Canvaの操作シーンが多かった主演の石川翔鈴さんは「機械系が苦手だったけれど作品を通して『自分もできるんだ』と自信がついてきた」と語るなど、誰もが簡単にデザインにチャレンジできるCanva の魅力を強調した。
『拝啓 今日も私と商店街は元気です』予告動画(Canva Japan公式YouTubeより)