顧客基点の「ソーシャルメディア戦略」 #08

ツイートは世につれ、世はツイートにつれ。タイミングを捉えたツイートが世の中を動かす

精緻な効果検証にこだわる必要は無い


 こういったSNSを起因とする売り上げ実績を伝える際、「売り上げの結果はどのように計測していたのですか」との質問を受けることも多いが、投稿に特定のタグを付与し、オンラインとオフラインを横断してトラッキングしてダッシュボードで可視化……していたのでは無い。

 仕組みは単純。そもそも無印良品のSNSは、「魅力的だが注目される機会が少ない商品の認知を高める」ことを目的として立ち上げた。そのため、SNSではあえて他メディアで取り上げられていない商品を積極的に紹介していた。だからSNSで紹介した商品の売上に変化があれば、その要因はSNSにあると伝えられる。以上。

 もしみなさんの企業が、SNS運用にツールや広告など予算をあまり投下していなく(投下する予算も無く)、担当者の人件費のみが運用コストであるならば、SNSでモノが売れることを伝えるには、このくらいの単純な論理で十分。高価な計測ツールも必要無い。

 投稿したコンテンツの反応数、フォロワー/ファンの声、売り上げ推移などを簡潔に整理した一枚ものを携え、自信を持ってSNSの効果だと社内/社外で伝えてもらいたい。
 

潮流をどのように捉えるか


 時としてSNSの世界では、オーガニックのひとつの投稿が、何百万円、何千万円も投下した広告をはるかに超える伝播力を生み出すことがある。その要因のひとつが、今回お伝えしたタイミングだ。

 前述したiPhone発売日のようなイベントは、ある程度事前に入手出来るが、もっとリアルタイム性が高いタイミングやSNSの潮流を掴む方法とはなんだろう。

 やはり、TwitterトレンドワードやYahoo!リアルタイム検索の話題のキーワードの頻繁なチェックは外せない。リアルタイム性が高い話題を追うならばここを見るべし。他にも、TwitterでRTが多いツイートを投稿するbotアカウントをフォローしてみるのも良いだろう。

 もうひとつ、何よりも大切なのは日常的にSNSを使うことだ。各プラットフォームのユーザー数の推移やアルゴリズムのロジック研究は専門家にお任せし、純粋に一ユーザーとしてSNSを使い続ける。投稿する行為は必須では無く、情報収集の目的でも構わないので、とにかく使い続ける。それが、SNSの潮流を体感する最短距離になるだろう。

 2019年、今年この連載を読んでいただいたすべてのみなさんに感謝します。来年も企業SNSアカウントの輝かしい未来に向かって一緒に考え、学び、お互い刺激し合いながら歩んでいきましょう。
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