テクノロジー
「一休がめざすのは、Netflixのような2次元の検索体験」Googleと共に生きていく時代の、Webサービスの行方
2020/07/27
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現代社会において「検索」がごく当たり前の行動となって久しいが、その検索方法が大きく変化している。そう語るのは、高級ホテルやレストランの検索予約サイト 一休.comを運営する一休 代表取締役社長の榊淳氏だ。
そうした変化にあわせて、一休.comはWebサイトのリニューアルを進め、第1弾として6月にトップページのUI(ユーザーインターフェース)を変更。ユーザーが直感的に宿泊施設と出会える仕組みづくりに挑戦している。同社の試みから、今後のWebサービスの在り方を探る。(取材日:6月24日)
そうした変化にあわせて、一休.comはWebサイトのリニューアルを進め、第1弾として6月にトップページのUI(ユーザーインターフェース)を変更。ユーザーが直感的に宿泊施設と出会える仕組みづくりに挑戦している。同社の試みから、今後のWebサービスの在り方を探る。(取材日:6月24日)
リニューアル背景に検索ニーズの変化
高級ホテルやレストランの検索予約サイト一休.comは6月、Webサイトのリニューアルに向けた第一歩を踏み出した。今回、変更したのはトップページで、具体的には検索ボックスの縮小、検索結果の表示方法になる。このリニューアルの背景について一休 代表取締役社長の榊淳氏は、「消費者の検索ニーズの変化がある」と語る。
不動産を例に説明すると、今まで消費者は物件を探すとき、Googleで「地名 不動産」というキーワードで検索し、不動産情報Webサイトにアクセス。そのサイト内の検索ボックスから「地名」や「3LDK」など、細かな条件を入力していた。しかし最近は、Google検索の段階から「東京 マンション 3LDK」「ビンテージマンション 5000万円以下」など細かな条件を入れて、欲しい情報にすぐにアクセスしようとしている。
その傾向は宿泊検索も同様で、今までは「一休 ホテル」と検索して一休.comのトップページにアクセスしていたユーザーが、最近は「沖縄 ホテル」のようなキーワードから、一休.com内の施設ページなどに直接訪れるようになっていた。
「Googleからランディングしたページが、その人にとってのトップページ。ユーザーはいろいろな切り口から検索し、その結果をすぐに一覧で見られることを望んでいる」と、榊氏は分析する。
そうした変化に対応すべく、一休がリニューアルにあたって掲げたコンセプトは2つある。ひとつは人の「直感的な要望」にできる限り応えられること、そしてもうひとつは、その要望に合った宿やレストランとの出会いを「自動的に創出する」ことだ。
榊氏は「宿であれば、行きたいエリアや日時、人数などを入力して検索する形式が多いが、どんなに細かく検索条件を絞っても自分の欲しい情報に辿りつけないことがある。ユーザーは『ご飯がおいしいところがいい』『景色が綺麗な部屋がいい』『客室に露天風呂が付いている宿に泊まりたい』など、もっと直感的に情報を判断したいと思っており、そうしたニーズに応える必要がある」と、その背景を語る。