新・企業研究 #06
「建築士のように、企業と消費者とのギャップを埋めたい」インセンス 河野矢薫氏
Googleアナリティクス360とマルケトとの連動を強化
ーー今後、どういう分野に力を入れていこうと考えていますか。
すこしテクニカルな面に寄った話かもしれませんが、当面はGoogleアナリティクス360とMAツールとの連動に力を入れていきたいと考えています。たとえば、先ほどの学習塾の例で言えば、多くの企業がコンバージョンポイントとして設定しているのは、資料請求や無料体験です。しかし、ビジネス的な面から言えば、肝になるのは入会でしょう。
そこで本来は、資料請求や無料体験に申し込みやすい人に広告を接触させるのではなく、入会する可能性が高い人、さらに継続的に会員でいてくれる人に広告を当てていくべきです。従来のように、コンバージョンした後から入会や継続してもらうための取り組みをスタートするのではなく、広告配信や接触時からスタートするべきです。
たとえば、Google経由である流入ワードから入ってきた人の継続率が高いとわかれば、その人たちだけに向けてマルケトからメールを送れます。こうした領域を強化していきたいと考えています。
最近、興味があるのは、雑誌広告のあり方を変えていきたいと思っています。雑誌社のWebサービスは、紙の雑誌ありきな会社が多く、あくまで雑誌の部数を伸ばすためのWebサイトやSNSの運用になっています。それは当たり前なのですが、その結果、余計に雑誌が売れなくなっていると感じます。特に、どうしても情報伝達のラグが生まれ、紙面とデジタル上での情報の連動が取れていないケースが大半かと考えています。
今後も探究心を持って、また、いち消費者として、クライアントや商品と消費者とのギャップを埋めていきたいと思っています。
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