デザイン

レイ・イナモト率いるクリエイティブチームが考える、「デザインと経営の融合」で叶えるビジネストランスフォーメーション

 

デザインはビジネスを次に進める原動力

——最後に、デザインはこれからの時代どのような役割を担っていくか、お二人のお考えを聞かせください。

近藤 デザインの定義は無数にあると思うのですが、デザインがクライアントの根源的な課題やビジネスの課題を解決する手段になってきていると感じています。I&CO Tokyoのデザイナーはクライアントの経営レベルが出席する会議に毎週のように参加することもあり、それこそデザインがビジネス変革にダイレクトに関わる、今後のあるべき姿なのではないかと思っています。

高宮 一般的に言われているデザインとは、何かしらアウトプットが明確にあるのですが、目に見えないものや、形のないものを考えて企画すること自体もデザインと呼ばれるようになる気がしますね。既に「UXデザイン」は、そういった使われ方をしていると思います。例えば、社内外の打ち合わせで何を話せば円滑に話が進むかを考えることも実はデザインの一環です。できることをあまり限定的に捉えず、もっとデザインを拡大解釈してもいいのかなと思います。

我々、I&COの役割でいうと、全員がストーリーをデザインする、プロセスをデザインする、アウトプットを作り上げるところに意識を持って取り組んでいます。各ポジションのメンバーがオーバーラップしながら課題に向き合うことことで、クライアントとのディスカッションも、クライアントからいただく課題や要望もポジティブなもの、より本質的なものに移り変わってきている実感があります。

近藤 いままでデザインといえば、成果物に近いことを意味していましたが、いまは何かを次に進める力自体がデザインなのかなと思います。一例ですが、社内の打ち合わせでもみんながテキストで考えているときに誰かが「これはこういうことですよね」と図式化することで、パッと視界が開け、次のステップが見えてくることがあります。そういう一つひとつのアクション、思考もデザインだと捉えています。
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