Twitter
Twitterはブランドセーフティを実現できるのか、国内広告事業責任者に聞く
多様化する活用シーンにもスピーディーに対応
――ファンマーケティングやコミュニティマーケティングに注目が集まり、企業側がユーザーを巻き込もうとする姿勢を強く感じます。
松山 Twitterがもたらす会話の力を感じるとともに、利用されている企業や個人の方に支持されている成果だと思うんです。特にスマートフォン上でマスメディアに近しい存在に成長していると感じます。
いち早く多くの方に情報届ける場合に、Twitterを想起してもらい使っていただくという理想の形になっていると思います。従来マスメディアのみが担っていた領域を、少しずつTwitterが補完できるようになったと考えていますね。
年齢を問わず、一日一回はTwitterを開く習慣ができていると思うので、そこで情報を得たり発信したりする場所の位置付けだけではなく、正しい情報が得られる場所と認識いただけるよう、加速度を上げて取り組んでいきたいと考えます。
――企業の活用が加速する中で、商品認知や購入促進などマーケティング活動につながる機能アップデートはありますか。
松山 Twitter内では、その動きに合わせて広告出稿企業向けのプロダクト開発の速度を上げ、マーケティングに活用いただける機能も矢継ぎ早に発表しています。
たとえば、「スペース」という音声チャットサービスをローンチして、活用の幅がどんどん広がっています。少しまえに流行った音声通話ルームのようなイメージで、Twitterアカウントを使って音声会話スペースを作成し、事前に予約が取れるチケット制スペースも導入し、プレミアムな空間を提供しています。
また、チップやスーパーフォローと呼ばれるクリエイター向けの機能も開発し、クリエイターが直接収益の機会を得られるサービスにも力を入れ、プライベート以外の活用も加速させています。クリエーターの方々がモチベーションを高く持って、良質なコンテンツをTwitter上で発信いただけるようになりました。
その他に、企業さまから好評いただいているのは「Branded Likes(ブランドいいね)」ですが、これは、「いいね」ボタンをカスタマイズできる新しい広告商品です。
NASAが活用した例として、「いいね」を押すとスペースシャトルが表示されるといったコミュニケ―ション手法です。これは、コンテンツに触れた人に驚き、新鮮なブランド体験を与えられるので、Twitter上での会話も生まれます。
スクウェア・エニックスさんのアカウントではスライムが登場する、バンダイ・ナムコさんの場合はドラゴンボールが出てくる、レッドブルさんであればロング缶が飛び出してくるなど各社工夫を凝らしたコンテンツを消費者に届けられる機能です。企業側も趣向を凝らしてトライされていて、情報拡散の効果も大きく今後も注目の機能ですね。
――最後に今後の展望について教えてください。
松山 我々のパーパスの話に戻りますが、やはりユーザーが自由にTwitter上で会話してもらうことがすごく大切で、それによっていち早く情報が伝わり、ある物事をとらえる場合でも多様に物事を見る環境が作れることが大切だと思っています。
Twitter上での会話を通して、ひとつの事柄も多様により深く捉える習慣がつく、こういったものがどんどん社会に浸透していったらいいなと思いますね。
開かれた会話ができるTwitterらしいなと思うのは、とある事柄に対して誰かが意見を言った時に、それが間違っていたら、他の誰かが反証や訂正してくれたりするんです。「間違っているよ、こういうデータもあるよ」といったように。
まさしく会話の力で、真実に近づくということだと思っています。それ自体が非常に大事なことであると思うんですよね。一方的に、発信された情報を信じるのではなくて、多様な視点というものを踏まえた上で、判断をしていくということが非常に大事であると思っていますので、そのような視点をTwitterによって、日本の社会に提供していければ非常にいいのではないかと思います。企業アカウントのツイートに反応するユーザーも増えましたね。
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