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「チケットぴあ」がRoktと提携し、オンライン取引データを活用してECサイト上で広告収益を創出した方法とは?

 

ビッグイベントに匹敵する収益インパクト、ユーザーからの驚きの声


 Roktとの提携によりECサイト上での広告を導入したチケットぴあは、実際にどのような成果が出たのだろうか。市川氏は「広告1000回表示あたりの収益を表すeCPM(有効インプレッション単価)は、直近の平均で約6500円です。これはチケット業界全体に言えることですが、チケット販売委託事業における利益率は決して高くはありません。そのため、トランザクションが発生する度に広告収益が見込めるRokt Ecommerceは、収益性の点で非常に効率がいいんです。もし同じ水準の利益をチケット売上で上げようとすると、たとえば海外の人気タレントを何人も呼んだり、日本の人気アーティストの公演をいくつも獲得する必要があるのではないでしょうか」 と説明する。

 続けて市川氏は、「実はチケット購入直後の画面に広告を表示させることによるユーザーからの問い合わせやクレームを心配していたのですが、導入して2年経った今でもほとんどありません。むしろユーザーから『あの広告をもう1度見たい!』という問い合わせを多くもらい、新鮮な驚きがありました(笑)」 と語る。
  
チケットぴあの購入完了画面上で表示される広告の例。幅広いカテゴリの広告の中から、ユーザーの関心・嗜好に合った広告がピックアップされ、ECサイトのトンマナに合わせたナチュラルなUIで表示される。

 その一方で、導入に至るまでの苦労を聞くと、市川氏は「やはり社内には、外部の広告を表示することに対し、慎重な考えを持つ人もいるため、上層部をはじめ全国の支社などに、導入理由を一つひとつ説明していきました。また、法的面でも、ぴあは非常に高いレベルで個人情報の取り扱いが求められる会社ですので、法務や弁護士とも何度もやりとりして、どのようなケアが必要なのか、しっかりと確認しました」という。

 Rokt Ecommerceの導入にあたり、こうした懸念事項を丁寧に払拭していく過程を経て、現在では社内で「データ」をハブとした部門間でのコラボレーションも活発となり、トランザクションの価値を高める意識が社内に浸透したという。

 その結果、人気の公演などで行う『チケット抽選』もさらなる収益化につなげることができました。「抽選型のチケットは当選後に課金されるため、申し込み時はすぐに収益にはつながらないタッチポイントでした。ただ、抽選申し込み後に広告を表示させたところ、通常チケットの購入時以上の水準でユーザーによるクリックがあり、収益化に貢献しています」と市川氏は語る。
  
登壇中の山中氏(左)と市川氏(右)
 

多様なユーザーを擁するチケットぴあは、魅力的な広告媒体 クリック率7.3%以上


 チケットぴあは、常時2万件を超える幅広いカテゴリのイベントチケットを扱っている。ユーザーは Z世代からアクティブシニア(仕事や趣味に対して意欲的で、健康や自立意識が高く、新しい価値観を積極的に取り入れようとする65~75歳のシニア)まで幅広く、高揚感のある中でチケットを購入するという点を考えると、広告媒体として非常に高い価値を持っているといえるだろう。

 こうした特徴もあり、「チケットぴあサイトの購入完了画面で表示している広告の平均ポジティブクリック率は7.3%以上(2023年1-2月)と、通常の広告からするとありえない高い数値です」 と、市川氏は力を込める。

 最後に、市川氏は「広告もコンテンツの一部。ユーザーにとってメリットがあり、ユーザーを楽しい気持ちにさせる存在であってほしいと思っています。今後もRoktさんと強固なパートナーシップを築いて、データを軸にした収益化、広告を通したポジティブな顧客体験づくりに引き続き取り組んでいく考えです」 と話す。

 それに対して山中氏は、「広告を出していくら儲けようという考え方だけではなく、お客さまにとって意味があり、サプライズ性のある素敵なお知らせを届けられるサービスを目指したいと思っています。EC事業者様が広告配信サービスを導入するにあたり費用はかからないので、興味のある企業はぜひ気軽にトライしてみてほしいです。また、 ぴあ様のような魅力的なECサイトに広告を出稿したいと考える広告主様も、是非お問い合わせください」と話し、セッションを締めくくった。

 自社の持つファーストパーティ データを活用し、広告事業への参入を検討しているEC事業者、またユーザー にとって関連性の高い広告を出すことを実現したい広告主企業は、ぜひRoktとのパートナーシップを検討してみることをおすすめする。
Roktへのお問い合わせは、こちらから
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