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AIが変えるマーケティングの常識、ノバセルが示す「未来の代理店像」
AIの活用で、不足のない提案がスピーディーにできるようになった
現在、ノバセル社内でAI活用を行っている領域は、戦略、クリエイティブ、分析、資料作成の大きく4つだ。
戦略の領域では、ベテランのストラテジックプランナーの思考プロセスや過去の提案資料などをインプットしたAIをつくり、そのAIと壁打ちしながらマーケティングの戦略を練るといったことが日々行われている。
「戦略にAIを活用し始めて良かったのは、オリエンに対して抜け目ない戦略や、押さえるべき要点を網羅した戦略を最速でつくれるようになったこと。リサーチや情報整理も含めて今まで20~30時間かかっていたようなことが、1~2時間でできるようになりました。今のところAIでは、発想のジャンプやプランナーならではのアイデアなどが出せない場合もあるので、AIで浮いた時間をゲームチェンジにつながるようなアイデア創出に使ったり、AIとつくった戦略をすぐにお客様と共有して壁打ちの段階に入ったりすることもできるようになっています」
クリエイティブの領域では、企画コンテとビデオコンテをAIで作成している。コンセプトさえ決まれば、戦略に紐づいた企画コンテやビデオコンテを数時間でつくり、クライアントへの提案に活用することができるようになっている。
「現時点で、ノバセルほど提案スピードが速いパートナー企業はいないのではないかと自負しています。お客様からは、スピードはもちろん、ポイントをしっかりと押さえた提案内容を評価していただいています」
分析の領域では、型化できている部分の分析はAIだけでほぼ完結できるようになっている。資料作成においても、定型化された資料であればAIの活用で大幅な省力化が実現できており、営業やプランナーはさらなるクオリティの向上や、もう一段発見のあるアイデアに仕上げることに時間やリソースをかけることができている。
外部企業にもAIを導入し、広告効果の向上を実現
こうした社内での成功をもとに、外部企業への支援も行っている。
ある企業のケースでは、自社で広告のプランニングや広告運用のガバナンスを持ちたいというニーズがあったが、そのためのリソースが不足していたり、データが分散したりしているといった課題があった。
それに対してノバセルは、AIを活用することで、データの接続からプランニングまでを自動化。ノバセルのシステムを通じて、半自動で広告代理店へのディレクションが出てくる仕組みをつくったことで、その企業は広告効果を向上させることができた。
その企業では、制作物のチェックにもAIを活用している。紙からデジタルまでさまざまな種類の制作物がたくさんのパートナー企業から納入される場合は、順守すべきブランドガイドラインや誤表記などのチェック項目が非常に多くあり、それに対応するだけで途方もない時間がかかる。そこで、その企業専用のチェックAIをノバセルで開発することで、制作物チェックにかかる業務時間の大幅な短縮を実現している。
このほかにも複数社との取り組みがすでに始まっており、「あらゆる企業が今、AIというテクノロジーに期待していますし、広告業務を中心に内部体制の強化や広告代理店依存からの脱却を目指しています」と楠氏は語る。
こうした流れの中で、一部の既存の代理店は従来のビジネスモデルに限界を感じ、マーケティングの上流工程を支援するビジネスや、クライアントのマーケティング内製化を前提としたビジネスへの転換を模索しているという。
「ノバセルの強みは、圧倒的な開発力やテクノロジードリブンでの課題解決力。人による支援もさせていただきますが、本質的には仕組みを提供する会社だと思っています。テクノロジーを通して中長期的にお客様との取り組みができればと考えています」
サービスの提供領域を広げ、マーケティングの民主化を目指す
ノバセルのAI開発は、AI技術への理解度が高く、アーキテクチャ設計への造詣が深いCTO(最高技術責任者)やCPO(最高製品責任者)の下に、新しいAI技術のキャッチアップが得意な“AIネイティブ”の若手メンバーが付くという形で行われている。現時点で重点的に関わるメンバーは一部だが、いずれは全社員がテクノロジーとマーケティング業務の両方に高い解像度を持つ組織を目指している。
今後1~2年の間は、運用型テレビCMを中心とした既存事業で圧倒的なAI化を進め、他社が追随できないスピード感やクオリティーで価値提供を続けていく予定だ。
加えて、磨いていきたいと考えているのはデジタルマーケティング領域だ。デジタル広告の領域は、媒体側のAI進化により運用の自動化が進んでいる。自社内で広告運用体制を持つことができると考え始めている企業も多い。ノバセルでは、デジタル領域に特化したAI体制を構築することで、クライアントのマーケティング業務の内製化や代理店機能もカバーできる仕組みを拡大していきたいと考えている。
楠氏はこう語る。「最終的には、マーケティング組織は少数のマーケターとAIが駆動する組織になると考えています。最終の意思決定など、人が担う部分は一部残りますが、基本的にはAIエージェントが自律的に実行します。多くの企業も最終的にはそこに着地するので、遅かれ早かれ業界はAIを使いこなしていくのが当たり前の競争環境に変化していくと考えています」

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