デジマ女子部 スキルアップしたい女子デジタルマーケター大集合!
マーケティングオートメーションはメール配信ツールだけでなく、効果を最大化させる存在であるべき【デジマ女子部】
2019/01/29
デジタルマーケティングに携わる女性マーケターの勉強と交流の場「デジマ女子部」。2カ月に1回、顧問を務めるマーケターの西井敏恭氏(シンクロ 代表取締役、オイシックス・ラ・大地 執行役員)が、ゲストと対談するセミナーを開いている。12月は「SNS広告運用におけるPDCAの回し方」と「マーケティングオートメーションの活用方法」の2本だてで開催。今回の後編では、後者をレポートする。
MAで成果を創出するための「6ステップ」
第2部では、「マーケティングオートメーションの活用方法」をテーマに、マルケトの星子彩美氏と、同社ツールを使ってBtoBマーケティングを担当しているUNCOVER TRUTHの河原里香氏が登壇した。まず星子氏は、マーケティングオートメーション(以下、MA)で成果を創出するためのステップに、次の6段階があると説明する。
①ビジネス課題の明確化
②顧客プロセス(カスタマージャーニー)の設定
③具体的な戦略立案
④施策を実行する際の組織構造とKPIの整理
⑤MA活用能力の育成
⑥高速PDCAで成果を創出し続けること
②顧客プロセス(カスタマージャーニー)の設定
③具体的な戦略立案
④施策を実行する際の組織構造とKPIの整理
⑤MA活用能力の育成
⑥高速PDCAで成果を創出し続けること
そのうえで「MAはあくまでも手段。その役割は、顧客一人ひとりに向けたメッセージを顧客が好むチャネルやタイミングで提供していくこと。そのため運用側でしっかりとゴールを設定してプロセスを固めて、その中でどこをツールで自動化して効率を上げて、効果を最大化するかが重要」と語った。
リード獲得数2倍を実現したMA活用法
続いて、マルケトの活用事例として、UNCOVER TRUTHの河原氏が取り組みを紹介。同社では、Webサイトに訪れたユーザーの動きを可視化するヒートマップツールと、Webサイト改善のコンサルティングサービスを提供している。その課題は、同社のサービスがイノベーターやアーリーアダプターなどの新しいツールを先進的に導入する人にしか知られていないということ。そこで、マルケトを導入し、主にオフラインのセミナーやメールマガジンで効率化を図りながら、幅広い人に情報を広げて新規顧客の獲得を狙った。
セミナー開催にあり、告知するためのランディングページの作成、集客、参加者の当落選メール、リマインド、お礼メールまでの一連の流れを、全てMAを使って自動化した。「セミナーを開催する際に大事なのは、参加者の気持ちや行動を捉えて企画に落とし込むこと。可能な限り自動化することで、人は企画に注力できる」と河原氏。セミナーを通して複数回、接触があった人はアラートが出る仕組みで、営業担当者のアポイント獲得にもつなげている。
また、ツール内にセミナー開催でかかったコストを登録し、新規リードの獲得単価を確認するなど、定期的に成果を振り返るようにしている。中期的には、そこから商談につながった件数、長期的には新規受注の獲得単価を振り返って改善を繰り返していくことで、セミナーからのリード獲得が2倍になったという。
一方で、メールマガジンは誰にどのようなタイミングでどの切り口のメッセージを届けるかの出し分けを行い、結果を計測している。メールマーケティングのポイントとして、河原氏は「施策は失敗することもあるので、そのときに素早くリカバリーできるかが重要。そのために結果が計測できる環境をきちんと整えて、細かなセグメントで区切りながら数値を振り返えられるようにしている。その区切り方で、全く違った結果が見えてくる」と述べた。
この話を受けて、オイシックス・ラ・大地の西井氏は、「MAは単純にメール施策に使うツールと捉えられがちだが、あくまでマーケティング活動の最終的な成果を最大化するものであることを分かりやすく理解できた」と話した。