アジアを代表する広告クリエイティブの祭典「ADFEST 2024(アドフェスト2024)」。今年は3月21日から23日に、タイのパタヤで開催されました。会場には55都市から747人の参加者が集まり、51のスピーカー・セッション、アワード、ネットワーキングパーティーなど盛り上がりを見せました。リクルート マーケティング室 CDの萩原幸也氏が参加した感想と、特徴的だった受賞作品をレポートします。
AIに対抗した今年のテーマ「HI(Human Intelligence)」
こんにちは。リクルートでクリエイティブディレクターをしている萩原幸也です。ADFEST(以下:アドフェスト)は、今年で3回目の参加になりました。昨年も参加し、その際はアワードやセミナーを中心にレポートしましたが、今回はさらに現地ならではの内容を盛り込んでレポートしていきたいと思います。
参考:「広告」を越えた、「社会課題」の発見が求められている【リクルート 萩原幸也 「ADFEST 2023」現地レポート】
アドフェストは、カンヌライオンズ(世界最大級のクリエイティブカンファレンス)をアジアで開催するという創設者の想いを込め1998年に誕生した広告祭です。現在ではアワード、セミナー、ネットワーキングという要素で構成されたアジア最大級のクリエイティブの祭典へと成長しています。世界各国からマーケティング、広告、クリエイティブ業界のトップが集い、課題解決に向けたアイデア交換やインスピレーションを得る場になっています。
まずは、会場の様子をお届けします。
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アドフェストでは、毎年テーマが設定されています。今年は、「HI(Human Intelligence)」でした。最近は、どこにいってもAIの話題ばかりですが、そのカウンターとして「HI」を掲げたわけです。結果的に、スピーカー・セッションの大半は生成AIに関する内容になっていました。
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こちらはアワードのエントリーに使用されたパネルや映像などが展示されている場所です。ショートリスト(事前審査で選出された作品)以上が展示されています。グランプリ、ゴールド、シルバー、ブロンズ受賞作品以外の情報が閲覧できる貴重な機会になっています。
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今年から個別モニターのブースが設置され、映像作品やエントリーに使うムービーを検索して閲覧できるようになりました。参加者にとってありがたい場です。
今年のアワードには、1587作品の応募があり、23都市から63人の審査員が7つのグループに分かて22のLOTUS(ロータス)の審査をおこないました。ロータスとはアドフェストにおける「賞」で、直訳すると「蓮」になります。アワードのトロフィーも蓮の花弁を模しており、集めると花が出来上がるとか。
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公式のネットワーキングパーティーは、初日と最終日に行われました。公式以外のネットワーキングパーティーも、エージェンシーやプロダクションが主催し、パタヤの各所で開催されています。