音部で「壁打ち」 – あなたの質問に答えます。 #04
マーケターとして「心踊る瞬間」とは、いつか【音部大輔】
心踊る瞬間は、適宜おとずれる
【質問】
私は今後も継続してマーケティングの職に就くべきか悩んでいます。音部さんが「マーケターで良かったなあ」と喜びを感じる瞬間は、どのようなタイミングですか。マーケティングに限ったことではないですが、自分の専門性を強化することで提供できる価値を高め、世の中がより良くなるために固有の貢献ができるのは、素晴らしいことだと思います。
新しい市場を創造したり、既存の市場を再創造したり、弱ったブランドを復活させたり、関与したマーケティング組織が強くなったり、部下が腕利きのマーケターに育ったり、あるいは実践の中で新しいマーケティングのモデルを思いついたり、といった心踊る瞬間は適宜おとずれます。
個人的には、「いい〇〇」の定義付けを通して、市場創造を計画し、実行し、実現するのはマーケターのとても重要な仕事ですし、大きな喜びにつながると思います。
ブランドマネジャーを経験したマーケターにとっては、そのブランドが自身のキャリアよりも、あるいは人としての寿命よりも長く存在し、世間に愛され続けることを目指すかもしれません。立派な美学だと思います。
市場創造にしても、ブランドマネジメントにしても、多様な技術が必要でなかなかマスターしきれるものではありません。ほかの多くの専門分野と同様、どこまでいっても学び、研究すべきことが残っているようですし、新しく発見されることも尽きないでしょう。
常に成長し続けられる環境にあるというのは、挑戦しがいのあることです。それまでできなかったことができるようになる、つまり自身の成長を感じることも満足を感じられる瞬間であると思います。挑戦と成長につながる、いいマーケティングキャリアに恵まれますように!