伊東塾 #03

「あなたが手に入れられるものは、あなたに相応しいもの」元・P&G伊東正明氏

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「今朝、オフィスに向かう途中で見た看板の色を覚えていますか」脳のオートパイロットを解除せよ

マーケターが持っておくべき心構えとは 

版権: pixelsaway / 123RF 写真素材

 私が考える「マーケターとしてのマインドセット」について伝えたいと思います。私が常々、後輩に伝えてきた言葉が2つあります。 

 ひとつは「You get what you deserve」です。「あなたが手に入れられるものは、あなたに相応しいもの」という言葉です。「代理店が優秀じゃない」「デザイナーが悪い」という不満ばかりを述べる人がいます。しかしそれは、耳の痛い話かもしれませんが、あなたがその程度のマーケターだからです。

 「戦略が戦略として体をなしていない」「自分のお客さまの心がわかっていない」から、どう心を動かせばよいか、戦略の根本を外部の広告代理店などに丸投げしているのです。もしくは、売れない商品を広告で解決しようとしているのかもしれません。そもそも、売れる商品をつくることが、マーケターの仕事です。



 消費者の心を動かす広告ができないときは、基本的に悪いのは自分だと思わなければなりません。ブリーフィングの書類を見直してどこか間違っていないか、もしくはその説明の仕方がよくなかったのではないか、どのプロセスに問題があったのかを考えます。

 そうして一打席ごとに、「なぜこうなったのか、どうすれば次回はもっと思った通りに動かすことができるのか」という反省を繰り返すことで、精度が高まります。少なくとも、広告代理店が悪いみたいなことは、思わなくなります。

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