トップマーケターが語る2020年の展望 #03

トップマーケターが語る2020年の展望【鈴木康弘、世耕石弘、田岡敬、富永朋信】③

前回の記事:
トップマーケターが語る2020年の展望【奥谷孝司、音部大輔、小和田みどり、鈴木健】②
 東京オリンピック・パラリンピックが開催され、大きな盛り上がりが予想される2020年。トップマーケター16人が「2020年の展望」を語ります。第3回は、デジタルシフトウェーブ 鈴木康弘氏、近畿大学 世耕石弘氏、エトヴォス 田岡敬氏、Preferred Networks 富永朋信氏による展望です(全4回 ※50音順)。
 

本物のITを理解するマーケターになろう


鈴木康弘
デジタルシフトウェーブ 代表取締役社長

 2020年は、市況は大きく変動し人材が大きな課題になっていくだろう。2019年後半より、景気は後退を始め、人手不足などに経営者は頭を悩ませ始めている。その対応としてデジタルシフトを模索する企業が増えている。その傾向は高まると予想されるが、人材面で課題がある。課題とは、ITを理解するマーケター、マーケティングを理解するエンジニアが不足していること。今後のマーケターは自らの領域を超えITを本質から理解し、エンジニアと積極的に交わり、本物のITを理解するマーケターになることで、今後求められる人材となっていくだろう。
 

現実を見据えた短期間での意思決定が必須

 
世耕石弘
近畿大学 総務部長

 一寸先は闇でもあり光でもある。大学界でも既定路線であったはずの入試制度改革が、政府が突然の方針転換。これから大きな混乱が予想される。入試制度は大学にとって、重要な教育的事項ではあるが、反面、学生募集上はマーケティング戦略の一面もある。大学界に限らず、夢や理想での議論はある程度必要ではあるが、そこに対応していくには現実を見据えた短期間での意思決定が必須になる。
 

大きく結果を残す企業と、スタートも切れない企業に二分化

 
田岡敬
エトヴォス 取締役COO

 店舗とデジタル、テレビCMとデジタル、という2つのオフライン+オンラインの統合・最適化に関する話題が多い2019年であったように思いますが、2020年はいよいよそれらに関して多くの成功事例が生まれる年になるのではないでしょうか。ただし、成功のためには、全体をデザインでき最適化できる力量のある人材とその人材への権限と予算付与が条件であり、大きく結果を残す一部の企業と、人材不足や権限・予算の付与不足でスタートも切れない企業とに二分化していくのではないでしょうか。外部人材であるプロフェッショナルマーケターの活用も重要な鍵になると思います。それらの難課題を解ける本当のプロフェッショナル人材は本当に極一部だと思いますが。
 

持つべき心構えとして、「守破離」を挙げたい

 
富永朋信
Preferred Networks 執行役員 最高マーケティング責任者

 マーケターが持つべき心構えとして、古くて普遍的な言葉である「守破離」を挙げたい。先人の知恵に学び、学びを続け実践し、教養としてのマーケティングと事業観を習得したら自分流を開拓していく。このような変態を経て事に司る人間は成熟していくのだと考える。そんな中で各々のマーケターが、自分がどの段階にあるのかを意識し、各自が属する段階においてすべき学びは何であり、離に求められる教養や経験はどれほどのものなのか意識する。こう言ったことを通じて、マーケティング全体が進化するのだと思う。

※第4回 西井敏恭、藤原義昭、本田哲也、山口有希子に続く

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