マーケターズロード 鹿毛康司 #01

鹿毛康司氏、独立して目指すは「生涯、マーケター」

 

独立後も変わらず、エステーの宣伝広告を担当


――今後も、エステーの仕事は継続されるそうですね。どんな仕事をするのですか。

 独立はしますが、エステーのコミュニケーション活動には引き続きクリエイティブディレクターとして関わっていきます。宣伝部はもちろん存続しますし、外部の立場ですが、これまでと同じ仕事をそのまま担当させてもらうんです。これって、変ですよね?

 独立すると決めたはいいものの、ふと気づいた。ここまで“暴れん坊”をやり続けてきた僕に、仕事を依頼する人なんていないんじゃないかと。食っていけるかな?と一抹の不安を感じていた矢先に、会長から「軌道に乗るまでは大変でしょうから、うちの仕事をそのままやってくださいよ」と言ってもらったんです。素敵でしょう? 



 6月1日、会長からZOOMで連絡がきました。「コロナがなければ、あなたと一緒に各所を回って、『今後も変わらずエステーの仕事をするから、鹿毛康司をよろしく』と私の口から言うつもりだったんですよ。でもこんな状況だからね。とりあえず、会長・社長の連名で何か文章をつくります」と。

 会長・社長の連名で文書がでるというのは企業人格に基づく、相当な公式文書です。それも、「鹿毛康司氏は独立して株式会社かげこうじ事務所を設立します。エステーのコミュニケーションを引き続きやってもらいます」という内容の文書になります。……これって、独立と言えるんですかね? しかし、足を向けて寝れません(笑)。

 これまでよりも自由が利く外部の立場から、君のパフォーマンスを最大限に発揮してくれという叱咤激励ととらえています。本当に、本当にありがたいことです。

第2回「ひとりの人として、お客さまと向き合う原点になった雪印時代」に続く
他の連載記事:
マーケターズロード 鹿毛康司 の記事一覧

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録