日本の広告最新事例を世界の潮流から読み解く #07

広告の常識からは、前代未聞。ラベルを剥がす、サントリー 伊右衛門テレビCMの狙い

 

日本での脱ブランド訴求の好例は「無印良品」


 日本には、脱ブランド訴求でブランド化に成功した有名な例が、実はすでに存在しています。それは、「無印良品」です。
 
写真提供:123RF

 「印(ブランド)は無いけれど、良い品をお届けします」というのが、この名前のもともとの意図でしょう。実際、同社Webサイトにある「無印良品からのメッセージ」の最初の一文は、“無印良品はブランドではありません”で始まっています。

 しかし、普通に考えれば、無印良品はあきらかに“ブランド”です。今や、多くの購買者は、“無印良品というブランドの製品だから”、そのノートを買い、お皿を買い、家具を買うわけですから。

 私が知る限り、海外では見られない、日本独自とも言える、“脱ブランド訴求によるブランド化”の試み。今後、他にも登場するのか、注視していきたいと思います。
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