音部で「壁打ち」 – あなたの質問に答えます。 #20

顧客起点は、社会正義ではない。【音部で壁打ち】

前回の記事:
コロナ禍のマーケティング、変わるものと、変わらないもの【音部で壁打ち】

【質問】

先日、全社的なマーケティング戦略がミドルマネジメント層を中心に作成され、社内に公表されました。顧客データに基づき、「顧客起点のマーケティング」を展開するという趣旨にはマーケティング部員の全員が賛同しています。

しかし、いざ実行というフェーズになると、どのように顧客起点を徹底するのかという認識にバラツキがあり、どこから手をつければ、いいのかわかりません。音部さんにアドバイスを、いただけないでしょうか。
 

顧客起点は社会正義のためではない


 つねに消費者を意識し続けるのは、意外と難しいものです。“消費者中心主義”を唱えているCEOでも、実体は“自分の意見中心主義”になっていたりすることもあります。

 普段は「消費者が大事」と謳っていながら、ビジネスが苦境に立たされると、ついつい今月の“売上中心主義”になってしまうことは、普通に発生しているように思います。

 こうした事態を招く原因のひとつに「消費者中心主義をとるのは、会社の利益を出し続けるために、もっとも効果と効率の高い方法だからだ」という理屈を理解できていないことがあげられます。

 顧客起点や消費者中心というと、どこかSDG's的な社会正義に準じているような印象を与えるかもしれません。そうした“善”的な側面を否定するものではありませんが、本来の成り立ちとは異なります。

 繰り返しになりますが、「持続的に利益を出し続けるために、もっとも効果的で効率的なアプローチが消費者中心主義である」というのが、本義だと思います。

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