TOP PLAYER INTERVIEW #28

「ネットで露出しすぎると、タレント価値が減る」は本当か【SKY-HIインタビュー】

前回の記事:
「期待しないことの大切さ」アーティスト自らが語る、オンライン上の立ち振る舞い【SKY-HIインタビュー】
 ヒップホップのみならず、ロックやサブカルチャーなど幅広い領域から注目を集めるアーティストのSKY-HI氏と、動画コンテンツのプロデュースなどを手がけるALPHABOAT(アルファボート)社長の西谷大蔵氏が、音楽におけるマーケティングをテーマに対談。

 コロナ禍での新しい展開について聞いた前編に続いて、後編ではオンラインにおけるアーティストとファンとの交流などについて、自らの考えを語ってもらいました。
 

オンライン上の2次利用を認めるか


西谷 以前、とある女優さんと話していた時に、「オンラインであまり世に露出し過ぎると(自分の価値が)減る」という感覚があるとおっしゃっていて。あるいは演出のないオンラインの場に出ていくことへの抵抗感とか。もちろん、そうしたトラディショナルな感覚も大事だとは思うのですが、そのあたりはSKY-HIさんは、どう思いますか。

SKY-HI そういう感覚を持つ人は、結構多いですよね。権利問題もありますし、TwitterやInstagramなどのSNSではいくら写真を使われてもアーティストに還元されないんです。そのうえ、何に2次使用されるかも分からないですから。

でも、2次使用を徹底的に禁じてしまったら、文化的にも広告的にも、すごく貧しくなってしまうと思います。それこそ韓国のK-POPアーティストには、ファンの人が撮影したライブ映像から人気に火が付いたケースがありましたし、同様のケースが日本でもいくつか見られています。だから僕は、権利を閉じ込めることには基本的に反対です。

一方で、あえてオンラインに出さないことによって価値が上がることも絶対にあります。出せば良いというものでもないので、きちんと選ぶことが大事。それこそ、ブランドを守ったり、高めたりすることと同じだと思います。  
 
SKY-HI圧倒的なRAPスキルのみならず、卓越したボーカル&ダンス&トラックメイキングスキルを武器にエンターテインメント性溢れるコンテンツをセルフプロデュースで創り上げる日本の音楽シーンの新たな可能性を示すアーティスト。
 

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