日本の広告最新事例を世界の潮流から読み解く #16

縦に読むと「私たちの勝チ」。バーガーキングのマクドナルドへの挑戦広告、海外はもっと過激

 

日本よりも過激!ライバル社の広告を「燃やしちゃえ」


 海外に目を移すと、もっと“激しい”挑戦広告がたくさん存在します。ここでは、ブラジルのバーガーキングによるマクドナルドへの挑戦広告をご紹介しましょう。

 ブラジルでもマクドナルドの圧倒的優位は変わらないらしく、街中のいたるところにマクドナルドの広告が氾濫しています。ところで、バーガーキングの主要なハンバーガーであるWhopper(ワッパー)は、牛肉を“焼いてある”のが大きな特徴です。

 この2つの要素を掛け合わせた、激しくも一種痛快な挑戦広告が「Burn that ad(あの広告を燃やせ!)」。カンヌライオンズ2019でもアウトドア部門ブロンズなどを受賞しました。

 バーガーキングが開発したARアプリをダウンロードし、街中のライバル社の広告の牛肉に向ければ、広告の牛肉が燃え盛って見えるという企画。そして、このARアプリを使うと、消費者はワッパーをひとつ無料でゲットできるというものです。街には資金力があるライバル社の広告が溢れているので、消費者がこのARアプリを使う場所には困りません。
 
事例動画

 映像を見ると、本当に燃えているようで面白い体験ですし、その体験は「バーガーキングのワッパーは牛肉を焼いてあるから美味しい」という商品的な特徴の疑似体験にも繋がり、なかなか興味深い施策だと思います。私もちょっと、やってみたいです。

 海外では盛んな激しい挑戦広告。チャレンジャーがトップに挑戦することがテーマとなり、その挑戦を面白がって参加して、チャレンジャーのファンになる人々も少なくないようです。

 さて、日本のこの分野は今後、どんな展開になるか? 興味深く見守りたいと思います。
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