成果を出すコンテンツマーケティング虎の巻 #4

「想像を超える体験」で仕掛ける、KDDIの新たなブランディングとは?

前回の記事:
auのヒット企画「auケータイ図鑑」から学ぶ、想像を連鎖させる企画術
   

「想像を体験に変えていく」コンセプトショップ

   
    
 前回までは、これまでの経験をもとにオウンドメディアやコンテンツの企画に当たっての考え方や大切にしていることについてお話しました。今回は、現在チャレンジしているブランディング活動のひとつをご紹介したいと思います。

 私たちKDDIは2020年9月、東京・銀座のど真ん中にコンセプトショップ「GINZA 456 Created by KDDI」をオープンしました。2004年から2015年まで展開していた「KDDIデザイニングスタジオ」以来のコーポレートブランディングを目的としたコンセプトショップです。店名の「456」の由来は、所在地が中央区銀座4丁目5番6号であると同時に、この場所から4Gから5G、そしてその先の未来へつないでいくという意味も込めています。

 今も昔も文化の発信地である銀座で、当社のアセットを使った「体験」を通じて新たな文化の発信をしていくコーポレートブランディングの発信拠点として、「お客さまの期待を超える感動をお届けし、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献する」という企業理念を体現していきたいと考えています。だからこそ、他のauショップとは異なる空間にし、auではなくKDDIを冠した特別な店舗と位置付けています。

 そのコンセプトは「想像を体験に変えていく」です。生活者が「あんなこと、こんなことができたらいいな」と想像していること、さらには想像さえもできていないことを体験に変えていく、そんな想いで企画運営しています。
   

なぜ、体験を軸としたブランディングが重要なのか

  
 “人は読んだモノは約10%しか覚えていないのに、体験したコトは90%を覚えている”という調査結果があります(参考:https://www.advertimes.com/20161025/article236778/)。

 これは、これまで取り組んできた企画でも実感しており、同時にブランドはその体験の蓄積によってお客さまの中に形成されていくとも感じています。また、それら一つひとつの体験は単発のフロー型ではなく、一貫したストーリーや共通文脈で横串にし、ストック型のブランディング活動としてより効果的に展開すべきと考えます。

 そして、体験による知覚価値をオウンドメディアなどによって頭で理解してもらい、最終的にお客さま一人ひとりの心の中に明確なブランドとして形成されていく、そのような一連の活動となることを目指しています。

 もうひとつ、体験を軸とする大きな理由があります。私たち通信事業者は通信を中心にいろいろなサービスをご提供していますが、お客さまにとって通信は繋がっていて当たり前であり、かつ目には見えないために意識されにくいと思っています。

 その一方で、通信の進化によって、時間や空間、国境などさまざまな壁がなくなり、生活者一人ひとりにとって掛け替えのない価値が生まれてきたのも事実です。海外とのリアルタイムなスポーツ中継、距離や時間を気にしないコミュニケーション、新しい生活様式であるオンライン会議など、もはや日常生活で当たり前となっています(以前、ご紹介した「TIME&SPACE」というオウンドメディアの名称は、通信でボーダレスになった「時間と空間」を意味しています)。

 つまり、私たちが事業の中心に据えている通信という存在は、いろいろな壁をなくし、ボーダレスに人と人をつなげることができる、とても社会的意義のある“温かいもの”だと思うのです。ただし、それを高速や大容量などのスペックで伝えても意味がなく、生活者からすると「So What?」となるのが正直なところです。だからこそ、改めて通信の社会的意義を見つめ直し、それを「想像を超えた体験」に変換して提案し、ワクワクする未来や社会を感じてもらいたいと考えているのです。

 それが私たちの「お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献する」というブランドパーパスに基づく活動であり、結果としてブランドリフトに繋がると信じています。

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