【読書の秋】自分を成長させてくれた書籍 #06

【読書の秋】吉野家CMO 田中安人氏の「自分を成長させてくれた書籍」⑥

前回の記事:
【読書の秋】リクルート 萩原幸也氏、ベストインクラスプロデューサーズ 菅恭一氏の「自分を成長させてくれた書籍」⑤
  Agenda noteでは、読書の秋であるこの時期に、毎年トップマーケターにおすすめの書籍を紹介してもらっています。今年のテーマは「自分を成長させてくれた書籍」です。日々学び、成長し続けているトップマーケターが、マーケター、ビジネスパーソンとして、自分自身を成長させてくれたと感じる書籍を1冊紹介しました。
 

グリッドCEO / 吉野家CMO /公益財団法人日本スポーツ協会ブランド戦略委員会委員 田中安人氏 


自分を成長させてくれた書籍:
方法序説
デカルト(著)
 

True North リーダーたちの羅針盤
ビル・ジョージ(著)
 

マインドセット:「やればできる!」の研究
キャロル・S・ドゥエック(著)
 

 私にとって読書は歴史的賢人と一対一で対話できる素晴らしい時間です。書物の素晴らしさをもっと身近に感じながら人生に深みを与えましょう。今回、「自分を成長させてくれた書籍」というテーマをもらいましたが、1冊のみの紹介ではもったいないので私の思考に影響を与えられた書籍を3冊挙げてみました。

 まず初めに、私を成長させてくれた書籍を1冊あげるならば『方法序説』です。この書籍からは自己の存在意義を学びました。デカルトはフランスの哲学者・数学者であり、近世哲学の父とされています。方法的懐疑によって、すべてを疑いますが、疑っている自己の存在を真理と認め、「我思う、故に我あり」の命題により哲学の第一原理を確立された偉人です。ここから自分の存在意義と思考の多様性、想像の外側の「妄想力」という自分の思考法の開発に至りました。私のマーケティングの思考はここから始まっています。

 次に、組織改革の仕事をするときの、思考の元となっているのが『True North リーダーたちの羅針盤』です。組織・個人の人生における「リーダーらしさを貫き成果をあげる大切さ」を具体的思考の考え方まで網羅されているため、何度読み返しても発見があります。「組織・人生にミッションが必要か」という本質的な質問を受けることが多いですが、航海に例えると、行き先の港を決めない航海はありませんし、船の形、船内ルールが無い航海は目的地に事故なく到達することは難しいです。そのためには、北極星を定めて航海をします。

 最後は、『マインドセット:「やればできる!」の研究』です。これは今からでも実践できる思考法として最適であり、私が普段仕事しているオリンピックの金メダリストたちも活用している考え方です。マーケターとして日々悩み、苦しみ、ゼロを発見して世の中に影響を与えようとしている人。そんな人だからこそ、社会課題解決の視点、マーケティングのポジショニング、集合的無意識にある課題発見など、思考するときに必ず心の支えになる先達の教えとなります。 

※記事内で紹介した書籍をリンク先で購入すると、売上の一部がアジェンダノートに還元されます。

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