【読書の秋】自分を成長させてくれた書籍 #07

【読書の秋】クー・マーケティング・カンパニー 音部大輔氏、近畿大学 世耕石弘氏の「自分を成長させてくれた書籍」⑦

前回の記事:
【読書の秋】吉野家CMO 田中安人氏の「自分を成長させてくれた書籍」⑥
  Agenda noteでは、読書の秋であるこの時期に、毎年トップマーケターにおすすめの書籍を紹介してもらっています。今年のテーマは「自分を成長させてくれた書籍」です。日々学び、成長し続けているトップマーケターが、マーケター、ビジネスパーソンとして、自分自身を成長させてくれたと感じる書籍を1冊紹介しました。
 

クー・マーケティング・カンパニー 代表 音部大輔氏


自分を成長させてくれた書籍:
『マーケティングの神話』
石井淳蔵(著)
 

 初版が1994年で、文庫化されたのが2004年です。私がキャリアをスタートしたのが1992年なので、ほぼ同じ時代です。残念ながら紙の書籍はコレクターズアイテムとなっているようですが、Kindleで読めます。図表は数枚なので、電子書籍でも問題ありません。手元にある文庫本は厚さが2センチ、400ページもある大著です。もともとはアカデミックな論考を束ねたものだと、アカデミアの先輩から聞いたことがあります。当時の通念を次々とくつがえしていく斬新な切り口で、経済学の一部と認識されていたマーケティングに、固有の領域を確立した書籍であると考えます。

 目次をみると、次のような章題が目に入ります。「競争概念は普遍的か」、「人間にとって消費するとは何か」、「交換は必然のものか」。知的好奇心が刺激されそうな問いばかりです。

 本書を通して、マーケティングは人類学や心理学、行動経済学、さらには(経営学やほかの多くの学問領域と同様)哲学とも混交していると、理解が進むのではないかと思います。諸学はいずれ、人間理解に行きつくかもしれません。そして、それはマーケティングの最重要の技術でもあります。いまでも、本書は重要な示唆をもたらしてくれるでしょう。
 

学校法人近畿大学 経営戦略本部/本部長 世耕石弘氏


自分を成長させてくれた書籍:
超 筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超・科学的な理由
Testosterone (著)、久保 孝史(著)
 

  賢そうに思われる書籍を紹介する選択もありましたが、それは他の人にお任せして、私はこちらを紹介します。

「Agenda note」界隈の皆さんは、華やかに見える職種である反面、ストレスも相当なもののはずです。私自身も“教育界の常識をぶっ壊すコミュニケーション戦略”などと謳い、いろいろ取り組んでいると、ネットなどで批判されることも相当なストレスで、凹むことも多々ありました。そこで出会ったのがこの書籍です。本書のおかげで、叩かれれば叩かれるほど、失敗すればするほど、筋肉が肥大する人生のプロセスに突入しました。

 筋トレでビジネスの成功を勝ち取ったマッチョ社長と、その科学的エビデンスを示すスポーツ科学者の共著で、特にビジネスパーソンのためのメンタル効果を説いています。この書籍を私は「最強のビジネス書」と、位置づけています。よく講演での質問に「批判などにはどう対処されていますか?」と聞かれますが、今は一言「筋トレに行きます」と返しています。

 最後に本書の結びのメッセージから…。

「本を置け。読書はもう十分だ。いっちょ体を動かすぞ。筋トレだ! 筋トレするぞ!」

※記事内で紹介した書籍をリンク先で購入すると、売上の一部がアジェンダノートに還元されます。

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