TOP PLAYER INTERVIEW #54

エアークローゼットがディズニーとコラボ、自社プラットフォームを活用した新戦略を解剖【代表取締役社長 兼 CEO 天沼聰氏】

前回の記事:
「マーケティングがしんどいな」と思っている人へ【シャープ公式X運用担当 山本隆博】
 女性向けの月額制ファッションレンタルサービスを運営するエアークローゼットが、ウォルト・ディズニー・ジャパンとライセンス契約を締結し、2023年10月12日からディズニーアイテムのファッションレンタル『Disney FASHION CLOSET』を開始し、注目を集めている。

 この新しい取り組みは、エアークローゼットにとって、どのような戦略的意味を持つのか?また、サブスクリプションモデルに与える示唆とは何か?今回は新サービスの概要から現在のファッション業界に対する考えなど、同社 代表取締役社長 兼 CEO 天沼聰氏に詳しく聞いた。
 

プラットフォームを活用、戦略的位置づけ


―― 新しく開始した『Disney FASHION CLOSET』の概要と狙いについて教えてください。

 Disney FASHION CLOSETは、ディズニーアイテムのコーディネートセットを都度利用で貸し出すサービスです。そのテーマは「バウンドコーデ」です。

 バウンドコーデとは、アニメやゲームなどのキャラクターを想起させるコーディネートのことを指します。コスプレや仮装のようにキャラクターの姿になりきるのではなく、カジュアルな服装にキャラクターをイメージした色を組み合わせるなど、普段着でコーディネートできることが特徴です。
 
エアークローゼット 代表取締役社長 兼 CEO
天沼 聰 氏

 1979年生まれ、千葉県出身。ロンドン大学にて情報・経営を学び、帰国後アビームコンサルティングにて IT・戦略コンサルタントを約9年間従事。2011年、楽天に移籍し、 UI/UXに特化したWebのグローバルマネージャーを務める。2014年7月、「“ワクワク”が空気のようにあたりまえになる世界へ」をビジョンを掲げ、エアークローゼットを創業。2015年2月、日本初の普段着に特化したファッションレンタルサービス『airCloset』を立ち上げる。日経優秀製品・サービス賞2015「日経MJ優秀賞」、GOOD DESIGN AWARD 「グッドデザイン賞2015」、「第4回日本サービス大賞」内閣総理大臣賞など数々の受賞歴あり。

 今回は、第1弾として、20代の女性をメインターゲットとしたコーディネートセットを展開しました。最初はミッキーマウスやミニーマウス、ディズニープリンセスの9キャラクターを展開しています。第2弾以降は、カップルやファミリーでリンクコーデするといった幅広い楽しみ方ができるセットを展開しています。



―― 従来のサービスは月額課金のサブスクリプション型のサービスでしたが、今回はなぜ都度課金型を選択したのでしょうか。

 現在、ファッション業界における消費の形態は小売販売がメインですが、「レンタル」という文化をもっと醸成していきたいと考えています。そのとき、いきなりairClosetなどのサブスクリプション型サービスを勧めるのではなく、まずは都度課金でファッションレンタルサービスを体験してもらい、その文化を浸透させていくことが重要だと考えました。もちろん、お客様にバウンドコーデやリンクコーデを楽しんでもらい、それによって売上の増加につなげることも目的です。

 また、今後はairClosetを支える物流プラットフォームを活用した事業を展開していきます。美容家電などファッション以外の領域でも活用することによって市場を拡大させていくわけです。

 さらに、我々は自社で循環型ビジネスに特化したWMS(倉庫管理システム)をフルスクラッチで開発しています。現在提供しているairClosetも、このプラットフォームにサブスクリプションのサービスとして乗っていて、循環型物流やデータ活用などを行っています。また、「話題の商品」を月額制でレンタルできるサービス『airCloset Mall(エアクロモール)』も、このプラットフォームを活用しています。

 今後はプラットフォームを他社に提供し、ファッション業界全体でレンタルやパーソナライズサービスを広げていく、黒子のような存在になりたいと考えています。今回のDisney FASHION CLOSETは、我々のプラットフォームを活用した新しい展開という位置づけです。

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