TOP PLAYER INTERVIEW #54

エアークローゼットがディズニーとコラボ、自社プラットフォームを活用した新戦略を解剖【代表取締役社長 兼 CEO 天沼聰氏】

 

エアークローゼットとディズニーのお互いが提供したい価値がマッチ


――世の中にはさまざまなアニメやゲームなどのIP(知的財産)があります。コラボレーションの相手にディズニーを選んだ理由はどこにあるのでしょうか。

 我々エアークローゼットのブランディングやマーケティング展開においても、どこか特定の年代や関心層にフォーカスするのではなく、幅広い層から受け入れてもらうことを大切にしています。ディズニーキャラクターはファンの年齢が幅広く、数も多いので、最もマッチしていると感じました。

 我々はビジョンに「“ワクワク”が空気のように あたりまえになる世界へ」と掲げています。ディズニー様が伝えていきたい価値にも、“ワクワク”する瞬間をつくっていく想いがあり、同じ価値を伝えていく良いパートナーだと感じています。



――ディズニーとのライセンス契約の締結は簡単ではなかったと思います。実際に契約が決まるまでに、どのようなプロセスがありましたか。

 我々のサービスの特徴であるサステナビリティやサブスクリプション、レンタルといった部分をウォルト・ディズニー・ジャパン様に共感してもらい、打ち合わせすることになったのがきっかけです。そこから本質的に届けたい価値は何なのか、どのようなサービスであれば両社にとってより良いものになるのかを何度も議論し、今回の企画に至りました。

 具体的に「どういう価値を届けたいですか」「逆に届けたくない価値はありますか」「サービスに対してどのような印象をもってほしいですか」など、細かいところまで話しましたね。

 契約の締結までに気を付けていたのは、ウォルト・ディズニー・ジャパン様が届けていきたい価値と我々がコラボレーションで実現したい世界にズレがないかどうかを徹底的に確認することでした。全体のサービス設計だけではなく、Webサイトの細かなUI(ユーザーインターフェイス)を決める際にもきちんと議論して決めました。

  今後もですが、キャラクターごとのブランドイメージもずれないように、ウォルト・ディズニー・ジャパン様のデザイナーにも今回の企画に入ってもらい非常に細かいところまで確認しています。そのため、ここでしか借りることのできないアイテムとして扱っています。

※後編 「モノ消費」から「コト消費」へ、エアークローゼット天沼社長が考える消費行動の変化 に続く
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