CATCH THE RISING STAR #09
「好きなことにとことん全力」中野製薬で美容×マーケティングを追求【青木美都氏】
企業におけるマーケティングの重要性が増す一方、「マーケターの仕事は生成AIに奪われるのではないか」とも囁かれる昨今。そんな変革期にマーケティング領域で働く若者は何を考え、どう行動しているのか。
「Z世代」と一括りにされがちな彼らの中でも、各企業が特に期待を寄せる「ライジングスター」にフォーカスしたAgenda noteの本連載。テクノロジーやSNSに身近に触れてきた彼らの多彩な思考と行動を探ることで、マーケティング領域の近未来を照射していきたい。
第9回に登場するのはヘアケア用品の製造・販売などを行う中野製薬から入社2年目のマーケター・青木美都氏。美容×マーケティング分野で働くことを目指して大学で学び、夢を叶えた現在の業務、そして今後の目標について聞いた。
「Z世代」と一括りにされがちな彼らの中でも、各企業が特に期待を寄せる「ライジングスター」にフォーカスしたAgenda noteの本連載。テクノロジーやSNSに身近に触れてきた彼らの多彩な思考と行動を探ることで、マーケティング領域の近未来を照射していきたい。
第9回に登場するのはヘアケア用品の製造・販売などを行う中野製薬から入社2年目のマーケター・青木美都氏。美容×マーケティング分野で働くことを目指して大学で学び、夢を叶えた現在の業務、そして今後の目標について聞いた。
美容の感動届けたい
―― 入社の経緯を教えてください。
もともと、化粧品や美容に関することがすごく好きで、商品企画に関わりたいと思い、大学は美容に関するマーケティングが学べる学科に進学しました。実際に学んでみると、商品を企画するだけでなく、市場調査や消費者動向を調べた上で、今どんなものが求められているのかを探りながら商品をつくりあげていくことに可能性や魅力を感じました。将来はマーケティングをやりたいなと考えるようになり、就職活動ではマーケティング職を中心に探しました。
中野製薬には「日々 美を ともに」というパーパスがあります。このパーパスを軸に商品づくりにこだわっているところに魅力を感じました。「enu(エヌ)」というヘアケアブランドがあるんですが、箱の内側までデザインが施されており、箱を開けた時にワクワクする商品になっています。こんな商品をつくる人たちと一緒に働きたい、と思ったのが入社の決め手です。
―― 美容への関心が芽生えたきっかけは何ですか。
高校生の時にメイクを始めて、コンプレックスをカバーできたり、新しい自分を発見したりという経験をしました。メイクは自分をちょっと違う姿に見せたり、いろんな自分をつくれたりして、それが自信にもつながります。そんなところがすごく魅力的で、美容の力ってすごいんだなと感じ、自分もそんな感動を届けられる人になりたいと思いました。それ以降は一貫して、美容に携わる仕事につきたいと思いながら進んできました。
青木 美都 氏
中野製薬 マーケティング本部 ブランドマーケティング スタッフ
中野製薬 マーケティング本部 ブランドマーケティング スタッフ
―― 入社2年目とのことですが、これまでの業務内容について伺えますか。
入社後の研修が終わってマーケティングに配属されてからは、商品企画をメインに担当させていただき、現在はヘアケアとスタイリング料を受け持っています。新商品の企画をすることもありますが、既存のブランドのリニューアル企画や追加商品の企画などもあり、商品企画とひとくちに言っても、案件によって業務内容はさまざまです。
―― 担当商材のトレンドはどう調べるのですか。また、最近の潮流などを教えてください。
おもに担当しているのがプロフェッショナル市場です。BtoCではなく、BtoBtoCのような形になっています。具体的には、私たちメーカーから代理店さま、サロンさまを通じて生活者に商品をお届ける商流です。そのため、市場動向はサロンさまにヒアリングして探っています。今どんな商品を使っているか、ヘアケアを行うなかでの悩みなどをお聞きしています。
潮流というところでは、私自身も髪の毛を明るくしたくて、ブリーチしていますが、ここ2、3年同じようにブリーチやヘアカラーをしている方がかなり増えています。ブリーチやヘアカラーをすると少なからず髪にダメージを与えてしまうので、それに伴い、ダメージケアの意識が全体的に上がっているなと感じます。この傾向は一過性の潮流というより、今後も中長期的に続いていくものではないかと考えています。
―― 希望していた商品企画に携わり、手応えを感じている部分などはありますか。
積極性があるタイプなので、自分の意見をしっかり伝えるというところはできているかなと思います。商品企画を進めていく上で、社内のさまざまな部署の方と会議や話し合いを行い、詳細を詰めていきます。その際に、「自分がブランドの担当者なんだ」という意識で、主体性を持って考えを伝えるよう心がけています。周囲の方からも「せっかくだから意見をしっかり言ってね」と声かけしていただくなど環境を作っていただいたことで、「間違っているかな」「不安だな」という気持ちがありながらも発言できるようになりました。自分の意見が言える環境にあること、そして行動できていると感じられるのは嬉しいですね。