TOP PLAYER INTERVIEW #05

「SO WHAT?」を考え続けたからこそ、マクドナルドでの数々のコラボ企画が誕生した【足立光】

ルーティンは、できるだけ減らした方がいい

中野 若手のマーケターへの「働き方についてのアドバイス」はありますか。

足立 アドバイスとかいうと、偉そうなので、なんだかイヤなのですが、ひとつだけ。皆さん、仕事が終わったら、なんとなく帰宅して、ご飯を食べて、テレビを見ながら家族と過ごしていたりしませんか。もちろん、そんな日があってもいいですが、あえて「それを毎日、繰り返すな」と言いたいですね。

 帰宅して、お風呂に入って、ご飯を食べて、テレビを見て過ごす。これは「ルーティン」です。ルーティンにかける時間は、できるだけ減らした方がいいと思います。そうでないと、仕事関係以外の人と出会ったり、新しい体験をしたりする機会をつくれません。ルーティンをできるだけ減らして、生まれた時間はインプットに使うのです。本を読むのもいいでしょうし、新しい何かをやってみたり勉強したり、話題の催し物に行ってみたり、誰かと会うのもいいでしょう。

中野 面白い考えですね。一般的にルーティン化した方が、仕事が効率的に進むと思われています。

足立 ルーティンは、脳を刺激しませんからね。私が毎日同じことをするのは、ほとんどないと思います。シャワーに入る時間も、寝る時間も、その日によって違いますし。

 それに、私には「暇をつぶす」という感覚がないんです。暇な時間がある人に「本を読もう」と言っても、読まないんですよね。しかし、1週間に1冊、本を読んだとしても、年間52冊「しか」読めないんです。すごく少ないですよね。また、日経新聞を読むのでさえ、少なくとも15分はかかります。そう考えると、「暇だ」なんて言えませんし、潰している「暇」なんかありません。



 インプットする時間は、一生懸命に努力してつくるものです。もし暇をつぶしているという人がいたら、それは「自分が一生懸命、インプットしていない」と考えた方がいいでしょう。時間は「ある」ものではなく、「つくる」ものです。

 もうひとつ言えば、私は「忙しい」とは、絶対に言わないと決めています。「忙」という文字は、「心を亡くす」と書くでしょう。「忙しい」と言うと、みんな誘ってくれなくなるんです。だから、仕事があったとしても、どんなに忙しくても、大切な方に呼び出されたり、面白そうな会があったら、「何とかします」と言って、夜中の1時でも行くようにしています。

中野 足立さんが、さまざまな会社で成果を出してこられた背景が分かった気がします。今日は、ありがとうございました。
 
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初の著書『マクドナルド、P&G、ヘンケルで学んだ 圧倒的な成果を生み出す「劇薬」の仕事術』(ダイヤモンド社)も注目
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