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マーケティングにおけるスポーツコンテンツの価値 #02

「消費者の時間を奪え」バイエルン・ミュンヘンに学ぶ価値の伝え方【アビームコンサルティング 久保田圭一】

前回の記事:
メッシが踏んだ芝生が15ユーロ。スポーツビジネスの強みは、共感ストーリー【アビームコンサルティング 久保田圭一】

コトビジネスの価値の伝え方は難しい

 前回は、マーケティングにおけるスポーツコンテンツの活用にあたって、“共感ストーリー“をつくることの重要性について考察した。今回は、つくりだした共感ストーリーを消費者に伝えていく上でのポイントを考えたい。

 一般的に、既存・新規顧客に関わらず、商品・サービスの売り込み方を考える際には、競合分析を行うだろう。いわゆる「3C分析」である。特に、競合他社と比べて、品質やコストの優位性など、差別化要素を明らかにするための機能的な分析が中心となる。

 これは機能が売りとなる「モノビジネス」には有効である。たとえば、冷蔵庫を選ぶときには多くの人が機能やコストを重視するはずだ。モノを売るには他の商品・サービスとの違いを把握した上でのマーケティングが重要といえる。

 しかし、共感ストーリーが売りとなる「コトビジネス」ではどうだろうか。機能的価値は消費者の選択条件になるだろうか。

 前回紹介したように、FCバルセロナではメッシが踏んだ芝を売っている。メッシの芝を売るために、クリスチャーノ・ロナウドの踏んだ芝と品質やコストを比較して意味があるのだろうか。全く意味がないとは言わないが、重要度は低い。メッシが踏んだ芝、ロナウドが踏んだ芝には、それぞれに固有の共感ストーリーがあり、価値があるから買うのである。

 つまり、「コトビジネス」では、機能的な価値ではなく共感ストーリーの価値を消費者に伝えていく必要がある。では、どのように消費者に伝えていけばよいのだろうか。

 その答えは、「時間を奪え」である。

 消費者である我々は、朝起きてから寝るまでの間、様々な時間の過ごし方をしている。言い換えれば、何かに時間を奪われている。例えば、私の場合、平日は、通勤時間はスマホで情報検索し、勤務時間はパソコンでの作業や会議などに時間を奪われている。



 何かを伝えるためには、この奪われている時間に食い込まなければならない。つまり、「今、時間を奪っている何かからさらに時間を奪う」ということになる。

 では、どのように奪えばいいのだろうか。

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