ビジネスにイノベーションを起こす「思考法」 #29

創業から12年増収増益で利益率30%、じげん平尾丈社長が語る「連続して成長できたビジネスモデル」

前回の記事:
起業資金7億円はどう貯めた? 紆余曲折で生まれた高級バッグシェア「ラクサス」
 エトヴォス 取締役COOの田岡敬氏が第一線で活躍するビジネスパーソンから、その人がキャリアを切り開いてきた背景やイノベーションを生み出してきた思考法を探っていく連載企画。第15回は、じげん 代表取締役 社長執行役員 CEOの平尾丈氏が登場する。

 じげんは、主要求人サイトの情報を一括掲載する「アルバイトEX」や、全国の賃貸物件情報を集約する「賃貸スモッカ」、中古車情報を掲載する「中古車EX」など、ライフイベント領域のインターネットメディアを運営している。M&A(12社)も積極的に行い、その事業を成長させるなど、創業から12年間増収増益を続けている。2018年6月には東証一部に市場変更し、売上収益は128億5400万円、営業利益は40億7700万円に上る(2019年3月期連結)。

 なぜ、じげんは一度も足踏みすることなく成長を続けられるのか。平尾氏にビジネスモデルや事業戦略についての考え方、その裏側にある思考法について聞いた。
 

「アグリゲーション」に加え、「特化型メディア」を強化


田岡  初めに、じげんのビジネスモデルについてお聞きしたいと思います。じげんは求人や中古車、住宅情報などのインターネットメディア事業が中心ですが、その主力は「アグリゲーションメディア」(編集部注:インターネット上で複数の企業が提供する情報をひとつのサイト内に集約して掲載し、情報提供元サイトに送客するサービス。人材系のindeedが有名。) と考えてよろしいのでしょうか。

平尾  はい、ただ、近年当社のビジネスモデルも少しずつ変化し、「アグリゲーションメディア」に加えて、領域を特化させて、特定のクライアント企業のみに送客を行う「特化型メディア」も成長しています。

例えば、理容・美容領域求人メディア「リジョブ」や、「三光アド」が運営する名古屋を中心とした求人情報メディア「求人情報ビズ」などがそうです。
平尾丈氏
じげん 代表取締役 社長執行役員 CEO

1982年生まれ。2005年、慶應義塾大学環境情報学部卒業。大学在学中に2社を創業し、1社を経営したまま、2005年リクルート入社。人事部門・インターネットマーケティング局・事業開発室などを経て、じげんの前身となる企業の取締役となる。その後代表取締役社長に就任し、MBOを経て独立。2013年東証マザーズ上場、2018年6月、東証一部へ市場変更。2012年より8年連続で、「日本テクノロジー Fast50/アジア太平洋地域 テクノロジー Fast500」受賞、及びGreat Place To Work「働きがいのある会社」ランキングに選出。
 
田岡  先に挙げたような「アグリゲーションメディア」は、クライアント企業のサイトに掲載された情報を再編集し、元サイトのユーザーとは異なるユーザーの集客に貢献しているわけですね。送客数に応じて、報酬をもらうモデルですか。
田岡敬氏
エトヴォス 取締役 COO(最高執行責任者)

リクルート、ポケモン 法務部長(Pokemon USA, Inc. SVP)、マッキンゼー、ナチュラルローソン 執行役員、IMJ 常務執行役員、JIMOS(化粧品通販会社)代表取締役社長を経て、ニトリホールディングス 上席執行役員。2019年1月21日より、エトヴォス 取締役 COO。
 
平尾  はい、基本的には、ネット上で追うことできるコンバージョン数です。例えば、不動産であれば、資料請求などのアクション数、求人であれば応募数、車であれば見積り数などになります。
 
人材領域のビジネスモデル

集客のノウハウを持っている会社は多く存在しますが、実際にメディアを運営しながらコンバージョンを科学できる会社は少ないと思っています。当社のメディア経由のコンバージョン数は継続的に伸び続けていて、じげんの価値の源泉がここにあると考えています。

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