自由の毒味 #01
「自由の毒味」サインコサインを設立したワケ
もっと自由に全員で共創する
そして、このファシリテーション手法を本業である広告クリエイティブの現場でも実践していこうと考え、これまでに私は共創型ワークショップのプログラムを独自開発しました。スマートフォンのパフォーマンス運用型広告・動画広告の台頭にあわせて、広告運用における最大変数でもある「最適な広告クリエイティブ制作・運用方法の言語化」にも取り組んできました。この中で得た、効果的なアウトプットを生み出すための要素を分解するノウハウを活用し、この共創型ワークショッププログラムを開発しています。このプログラムは、社内だけでなく広告主企業とも合同で開催しました。すると、従来のワークフローではとても発想も合意もできなかったようなクリエイティブが生まれたり、クリエイターではない代理店スタッフや広告主企業のクリエイティブに対する当事者意識を高めることができました。
このような経験から「自由(あらゆる可能性を追求し、選択する・その責任を各人が持つ)」につくることが、本当に課題を解決するようなアイデアの発想や実行につながるのだろう、という思いが徐々に確信へと変わっていきました。この体験をより多くの人に提供するために、セプテーニグループの新規事業としてサインコサイン社を設立しました。
しかし、サインコサインが共創・支援するのは広告クリエイティブだけではありません。技術革新がもたらすコモディティ化や、価値観の多様化にも伴って、スタートアップはもちろん大企業におけるイノベーションの創出、商品や企業のリブランディングやインターナルブランディングのためのコトバやビジュアルづくりなど、企業はさまざまな場面において「自由」なアイデアを求めています。
言うまでもなく、アウトプットを一方的に提供するだけでなく関わる人たちの思考様式/行動様式に良い影響を与えることが求められるため、サインコサインでは課題解決に相応しい関係者を巻き込みながら共創の場をつくり、企業のニーズに応えていきます。
また、中長期的には最適な答えを導くための「問い(方法論・メソッド=関数)」の開発や、その考え方や使い方を企業に対してインプットしてもらう活動も行っていき、人材成長や組織開発という視点でも価値を提供していきたいと思っています。
自由を求める仲間たちと自由に働く
自分自身の経験も踏まえ、一緒に働くメンバーについても正社員だけでなく副業やプロボノ・協業パートナーといった様々な形態のもとで働いています。多種多様な経験・スキルを持つメンバーが、会社という垣根を超えたチームコミュニティとして活動しています。
今後、プロジェクト単位での会社の垣根を超えたチーム編成や、各メンバーが起点となる実験的な企画の実行などにチャレンジしていきたいと思っています。活動拠点もセプテーニグループが入居するビルではなく、ニューヨーク発のコワーキングスペース「WeWork」にすることで、そこで構築されているグローバルコミュニティや入居企業/メンバーとのコラボレーションなどを通じ、ビジネスの創出をねらっています。
「WeWork」に入居して、まだ1ヶ月強ではありますが、実際にビジネスに発展する出会いはもちろん、コミュニティとのコラボレーションやスペースを活用した企画も動き始めており、すでに大きなメリットを感じています。そして何よりたくさんの人が会いに来てくれるきっかけになるのでとても有難いと思っています。
サインコサインで自由な働き方を毒味する
連載1回目となる今回の記事では、自由が必要な時代の中で、なぜサインコサインを設立したのか/サインコサインという組織で何をやっていくのかの概略をご紹介しました。しかし、サインコサインのような事業運営やチームづくりにおいては、数えきれないほどの課題もあり難易度が高いことは間違いありません。今後、「ティール組織」などのように、世の中により「自由」な会社や組織、そして個人が増えていくためにも、まずはサインコサインが積極的に「毒味」をしながら結果を順次レポートしていきたいと思います。
※おまけ:サインコサインの社名の由来
- SIGN(署名=個人の覚悟)同士でCO-CREATION(共創)することで、
- ∞(無限大)の未来の可能性を追求する
- 三角関数のように、難題を解くための「方法論」も創る
- 全員を「サンカク(参画)」させながら創る
- サイコなイサイとコインを稼ぐ(最高にサイコな異彩を放つ異才たちと信用を稼ぐ)
- 様々なメンバーがSIGN IN / SIGN OUTを繰り返す
- 他の連載記事:
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