マーケターズ・ロード 富永朋信 #01

元ドミノ・ピザ CMO 富永朋信氏がイトーヨーカ堂に入社 「小売業におけるマーケティングの可能性を追求したい」

「Amazonの脅威」への疑問

 いま世界の小売業界で、「Amazonの脅威」がたびたび取り沙汰されます。もちろんAmazonの登場は、大きなインパクトを持っていますが、「Amazonが怖い」と言った時点で思考停止してはいけません。

 というのも、米国のクリック・アンド・モルタル(編集部注:実店舗を持つ企業による、店舗と連動したインターネット通販を指す)の床面積は、この20年で3倍に増えているのです。つまり、Amazonがどうこうという話ではなく、結局のところ、過当競争を勝ち抜くための充分な差別化ができているかという点に尽きるのではないでしょうか。

 そう考えると、小売業、そしてイトーヨーカ堂には、まだまだ打つ手があり、可能性は大きく広がると感じるのです。

 イトーヨーカ堂は、セブンプレミアムや手づくりの惣菜、生鮮食品の鮮度など、商品にストーリーや強いファクトを持っています。そうした小売業にとっての本質的な価値を追求できるはずだと思っています。

 ドミノ・ピザ ジャパンでは、メニューの開発など、一般的な「マーケター」の範疇を超える仕事に携わることができました。そうした経験を活かしながら、イトーヨーカ堂、そして小売業の可能性を切り拓いていきたいと思っています。

 また、副業として、マーケティング・コンサルティングなどのサービスを通じ、自分が培ってきた経験をより多くの企業に対して提供していきたいと思っています。
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父への反発から、外資系企業へ。マーケティングの“いろは”を学ぶ【イトーヨーカ堂 富永朋信】
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