変革のカギを握るCxOの挑戦 #17

前期比26.6%増、破竹の勢いで伸長するYogiboのリテール×IT戦略【取締役 CFO 小猿 雄一氏】

前回の記事:
オルビス小林琢磨社長が語る、マーケティング責任者に求める3つの力
 小林製薬 執行役員 CDOの石戸 亮氏がマーケティング・DX・CX領域で活躍するエグゼクティブにインタビューし、その人が実績を出している裏側にある考え方を解き明かしていく連載。

 第9回は、学生起業やフィンテック企業での事業開発、セールスなどを経験して、2018年にYogiboに入社して、法人営業など経て、2020年に取締役、2022年にCFOに就任した小猿雄一氏が登場する。22年7月期の売上高が前期比26.6%増の212億円と、破竹の勢いで伸長しているYogiboで小猿氏がどのようにYogiboブランドの発展に貢献してきたのか、昨今の成長につながる戦略を詳しく聞いた。
 

法人営業として入社し、管理系も担当するCFOに


石戸 まずは、小猿さんのご経歴とYogiboでの管掌範囲をお聞きできますか。

小猿 私は2005年、学生のときに起業し、大阪でカフェバーを複数店舗展開し、6~7年経営していました。その後、2011年にネットプロテクションズという、現在で言うところのフィンテック企業に入社し、セールスや事業開発、新卒採用など幅広い経験を積みました。その経験を活かし、2018年に法人営業としてYogibo Japanに入社しました。

当時は、ウェブシャーク社はYogiboの販売代理店ライセンスを保持していましたが、同時にYogibo Japan社も国内での販売を担当していました。

その後、2019年にウェブシャークがYogibo Japanを吸収する形で両社は合併しました。私は2020年に取締役に就任し、2022年からCFO(Chief Financial Officer)を務めています。
 
Yogibo 取締役 CFO
小猿 雄一 氏

1983年生まれ。大阪府 堺市出身。大阪市立大学在学中の2005年に共同出資で起業。2011年にネットプロテクションズに入社し、セールスや事業開発などに従事。2018年にYogibo(当時:Yogibo Japan)に入社し、2020年より取締役を務め、2022年よりCFOを兼任。

石戸 CFOとしては、どのような範囲を管掌されているのですか。

小猿 総務や法務、財務、会計、ITインフラなどの管理系です。また、上場準備室の室長も務めています。

石戸 本社機能のほとんどを統括されているのですね。CFOという肩書きにファイナンス以外が入っているのはなぜですか。

小猿 2018年末に1回目の上場準備に入ったとき、組織をきちんとつくらなければという話になりました。そのとき、社内に適任者がいなかったので、私が担当することになったのです。

2021年7月の買収提案から、5カ月後の12月にはYogiboLLC社の全株式(membership)を取得して、我々が米国本社の買収に成功しました。この買収は基本的に、代表取締役CEOの木村誠司と私の2人だけで動きました。

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