伊東塾

包丁の話ばかりして、料理人の本分を忘れているマーケターが多くないか? 伊東正明【伊東塾in北海道に寄せて】

北海道は、イノベーションを生み出す場所


——具体的にどのようなことを教えるのでしょうか。

マーケティング的に言うと、多くの人がどのメディアを使うかなど打ち手、つまり「HOW(どのように?)」ばかりを考えがちです。しかし、本当に大事なのは「WHO(誰に?)」と「WHAT(何を?)」です。

参加者が所属する企業規模に関係なく、ビジネス目標を達成するために、お客さまをどのように理解して、自分たちのポジショニングを設定するのかという方法論を学んでいただきたいと思っています。

特に今回、北海道で伊東塾が開催できることをとても嬉しく思っています。
 
伊東塾 東京開催の様子。

——伊東さんは、北海道への思い入れが強いですよね。

はい、世界中で販売され、P&Gに大きな利益をもたらしている消臭・芳香剤ブランド ファブリーズにおいて、最も成功したマーケティングモデルは「北海道モデル」と呼ばれています。全世界のP&Gのマーケターがこの「北海道モデル」に基づいてファブリーズを各国で展開し、世界中に普及させることに成功しました。

ちなみに、この「北海道モデル」を考えたのが、私の師匠である音部大輔さん(クー・マーケティング・カンパニー 代表)で、私はこのモデルを世界に広げるための旗振り役を担いました。

また、私が家庭用洗剤「ジョイ」を展開するときも、まずは北海道でテストマーケティングを行っています。

なぜ北海道をテストの場として選ぶのか。その理由は、北海道の人口分布が都市圏と郊外でうまく分かれているうえ、そのサイズがテストを行う場として適切であるからです。北海道で成功すれば、他エリアでの拡大が可能になることが多いと思っています。

つまり、私にとって北海道という地は、実験をしてイノベーションを生む場所なのです。そして実際に、ファブリーズは世界的な成功を収めることができています。ぜひ、今回の「伊東塾in北海道」でマーケティングを学び、参加者の皆さまが北海道から新しい成功モデルを発信してほしいと思っています。
 
P&Gでの20年間で生まれたフレームワークを伝授
「伊東塾in 北海道」 詳細は、こちら
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