マーケティングアジェンダ2025 #14
受賞作はこうして生まれた ー ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2025 体験記【ゴールド受賞 Droga5チーム】
2025/08/14
2025年5月、毎年恒例の若手クリエイター向け企画コンペティション「ヤング・クリエイティブ・アジェンダ2025」が沖縄で開催されました。日本最大級のマーケティングカンファレンス「マーケティングアジェンダ」のプログラムの一つで、グランドメルキュール沖縄残波岬リゾートを舞台に、5月21日(水)から23日(金)の2泊3日で行われました。
本記事の筆者である、アクセンチュア ソング傘下のクリエイティブ・エージェンシー Droga5に所属する村上リ子・本田里夏は、このコンペに参加しゴールドを受賞しました。2泊3日の沖縄を舞台に、マーケティングの企画とプレゼンテーションに挑んだ体験記をレポートします。
本記事の筆者である、アクセンチュア ソング傘下のクリエイティブ・エージェンシー Droga5に所属する村上リ子・本田里夏は、このコンペに参加しゴールドを受賞しました。2泊3日の沖縄を舞台に、マーケティングの企画とプレゼンテーションに挑んだ体験記をレポートします。
まず、私たちペアについて
私たちは普段、Droga5のクリエイティブプランナー/コピーライターとして、企業やサービスの本質を捉え、これまでの常識や価値観を覆し、それをどう魅力的に世の中に伝えていけるかを日々考えながら、ブランド設計から言葉の表現に至るまで幅広い領域に取り組んでいます。
Droga5では、若手クリエイティブが、日々世界中の優れた作品に触れインプットしながら、アワードやコンペにも積極的に挑戦し、そこで培った発想力や表現力を、実際の業務にも存分に活かしています。
村上は、ジャンルにとらわれない自由な発想で、日常の違和感をインサイトに変え、ブランドやメッセージを人の心に残る体験として届けることを意識しています。無難なアイデアを避け、受け手を驚かせたり楽しませたりすることを大切にしています。広告クリエイティブにとどまらず、入社前より映画監督・脚本家として身につけてきたストーリーテリングの技術や、体験型コンテンツの知見を組み合わせて、感情に響く体験をデザインしています。

村上 リ子
Droga5 part of Accenture Song
クリエイティブプランナー/コピーライター
慶應義塾大学卒業後、映画監督/脚本家/プロデューサーとして活動。その後、Droga5 part of Accenture Songにクリエイティブプランナー/コピーライターとして参画。Droga5では、企業のブランディング、エンタメ企業の支援など幅広いプロジェクトに携わる。ヤングカンヌ2025日本予選フィルム部門シルバー受賞。映画祭では、2021年、初監督映画「THE NOTES」が山田孝之氏主催のMIRRORLIAR FILMSに選出され全国上映。全編冷蔵庫視点のミステリー映画「Fridge」は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2023シネガーアワード受賞、Young Director Award 2024ノミネート。
Droga5 part of Accenture Song
クリエイティブプランナー/コピーライター
慶應義塾大学卒業後、映画監督/脚本家/プロデューサーとして活動。その後、Droga5 part of Accenture Songにクリエイティブプランナー/コピーライターとして参画。Droga5では、企業のブランディング、エンタメ企業の支援など幅広いプロジェクトに携わる。ヤングカンヌ2025日本予選フィルム部門シルバー受賞。映画祭では、2021年、初監督映画「THE NOTES」が山田孝之氏主催のMIRRORLIAR FILMSに選出され全国上映。全編冷蔵庫視点のミステリー映画「Fridge」は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2023シネガーアワード受賞、Young Director Award 2024ノミネート。
一方、本田は、幼少期からの海外での生活や教育を通じて培った、常識を疑う柔軟な視野と、多様な文化に根ざした価値観を理解する経験を活かし、グローバル案件にも携わっています。既存の枠組みを少し“ずらす”ような切り口で発想することを重視し、多様な業界において、ブランドのパーパス策定、コピーライティング、UXライティング、ネーミング、プランニングなど幅広く担当しています。言葉の設計にとどまらず、戦略フェーズから思考を重ねることで、より本質的に“伝わる”かたちへとアイデアを丁寧に組み立てています。

本田 里夏
Droga5 part of Accenture Song
クリエイティブプランナー
幼少期をロンドンで過ごし、帰国後はインターナショナルスクールを経て慶應義塾大学を卒業。2022年、Accenture Songにクリエイティブ職として新卒入社。現在はSong内のクリエイティブエージェンシー・Droga5にて、官公庁、自動車、不動産など多様な業界で、ブランドコンセプト開発、コピーライティング、UXライティング、ネーミング、映像制作などに幅広く携わる。ヤングライオンズフィルム部門ファイナリスト、東京都主催動画コンテスト優秀賞、Good Design Awardなどのアワードを受賞。ビジネス課題に応えながら、人々の心と生活に残るクリエイティブを届けていくことを目指している。
Droga5 part of Accenture Song
クリエイティブプランナー
幼少期をロンドンで過ごし、帰国後はインターナショナルスクールを経て慶應義塾大学を卒業。2022年、Accenture Songにクリエイティブ職として新卒入社。現在はSong内のクリエイティブエージェンシー・Droga5にて、官公庁、自動車、不動産など多様な業界で、ブランドコンセプト開発、コピーライティング、UXライティング、ネーミング、映像制作などに幅広く携わる。ヤングライオンズフィルム部門ファイナリスト、東京都主催動画コンテスト優秀賞、Good Design Awardなどのアワードを受賞。ビジネス課題に応えながら、人々の心と生活に残るクリエイティブを届けていくことを目指している。
実は、私たち二人は、通常業務で一緒に働くことはそれほど多くありませんでした。しかし、いくつかのコンペを通じてペアを組むことがありました。その中で、常識や前提を一度立ち止まって見直す思考スタイルや、想定外の角度から人の感情にアプローチすることを好む姿勢、さらにユーモアや遊び心を大切にするという共通点を活かしながら、それぞれの異なる視点を掛け合わせることで、ユニークで創造性豊かなアイデアを生み出してきました。
今回のヤング・クリエイティブ・アジェンダにも、その関係性をそのまま持ち込み、自由でのびのびとしたアイデア創出に挑戦できたことが、大きな原動力となりました。
ヤング・クリエイティブ・アジェンダは、前回知人が受賞していたこともあり、ぜひ挑戦してみたいと思っていました。今回、アクセンチュアの上司から募集の知らせを聞き、とても貴重な機会になると思い参加しました。
【会期前】バーガーキングを徹底リサーチ
コンペに臨む前に、できる限りの準備を行いました。お題はコンペ1日目に発表されますが、事前にお題を出す企業がバーガーキングを運営する株式会社ビーケージャパンホールディングスであることはホームページで発表されていました。
そのため、まずは、過去の国内外のバーガーキングの広告事例をほぼすべて収集し、ブランドのトーンや価値観、挑戦的な姿勢を自分たちなりに咀嚼しました。また、同社の野村一裕社長が担当された講座動画や特集記事・番組も確認し、審査の視点や成功事例の共通点について考察しました。
さらに、都内の店舗に実際に足を運び、商品や接客、空間からリアルなブランド体験を重ねましたが、純粋にバーガーキングが美味しく、食べることに集中しすぎてしまいました...笑

最後に、自分たちで仮想のお題を設定し、何本かのブレストを実施し、限られた情報の中でも、自分なりの“バーガーキングらしさ”を掴むために、できることを一つずつ積み重ねました。
【DAY1】せっかくなので沖縄満喫
1日目。私たち以外には、電通系列や博報堂系列をはじめとした、広告代理店の方々が多く参加していました。課題発表は17時頃に予定されていたため、ほかの参加者たちと「せっかくだし課題発表の時間まで沖縄らしいことをしよう!」という話になり、近くのビーチに行ったり、沖縄そばを食べたりと、束の間のリラックスタイムを楽しみました。中には、ホテルのプールでウォータースライダーを満喫している人もいて、沖縄開催ならではの開放的な雰囲気が印象的でした。


ホテルのエントランスには、課題発表の直前に参加クリエイターたちが自然と集まり始めました。その時、野村社長が現れ、ワッパー無料券を配って場を和ませてくれました。
17時になり、発表された課題は「WHOPPER®︎の純粋想起を強化するマーケティングキャンペーン」。その後、審査員とコンペ参加者のクリエイターたちが参加する交流会が開かれたため、実際に企画に取り掛かれるのは実質2日目の朝からとなりました。

