Rising Academy powered by ノバセル ~若手マーケターの登竜門~ #14

パルコ 安藤彩子氏が解説 CRMの本質と実践手法【ライジングアカデミー】

前回の記事:
ライジングアカデミー、SUBARUとローランドの派遣責任者に聞いた社員の成長。「実務で生かしてくれた」「同僚のマーケティング感度が上がった」
講師を務めたパルコの安藤彩子氏
 
マーケティング専門Webメディア「アジェンダノート」が主催する次世代マーケティングリーダー育成プログラム「Rising Academy powered by オプト」(第1期ライジングアカデミー)の第13回講義が8月19日夜、東京都港区のノバセル本社で開催された。

 パルコ 店舗事業本部顧客政策部 部長の安藤彩子氏が講師を務め、「企業活動として取り組むCRMの意義と成果」と題して、CRMの本質や実践手法などを解説した。
 

CRMの定義とは?社内で共通認識を持つことが重要


 安藤氏は化粧品やアパレルなどのメーカーや小売企業を経て、2018年にパルコに入社。異なる業界で、約20年にわたりCRMに関わり続けてきた。

 安藤氏はCRMについて「顧客との関係を管理し、長期的に良好な関係を築き、顧客満足度を向上させることで企業の利益を増大させる経営手法」と自身の定義を説明。CRM活動を何のために行っているのか、社内で食い違いが起こらないために共通認識を持つことが重要だと強調した。

 また、CRMの評価指標に使われることが多いLTV(顧客生涯価値)の計算式や算出例に触れた上で、LTVだけではなく、顧客ロイヤルティ(顧客がブランド・商品・サービスなどに対して感じる「信頼」や「愛着」)を数値化することが重要で、パルコの今後の課題でもあると述べた。

 グループワークでは、自社のCRM活動はどうあるべきか、現状の活動とのギャップはあるか、ギャップを解消するために提案・実施したいことは何か、といったことについて受講者同士で意見を交わした。

 講義終了後には、「CRMに携わり続けてきた理由」や「業界ごとのCRMの特色」、「もしこれまでとは別の業界でCRM活動に携わるとしたら、どの業界に関心があるか」など踏み込んだ内容を、会場で現地参加した受講生だけに明かす場面もあった。
  
真剣な表情で講義に聴き入る受講生
  
グループワークで仲間と意見を交わす受講生
 

次回は小林製薬 大槻開氏が「デジタルプロモーション」をテーマに講義

 
大槻 開氏
小林製薬株式会社
新規事業準備室 兼 広告販促部 戦略スタッフ

青山学院大学マーケティング学科卒。2012年よりATARA合同会社で杉原剛氏に師事。その後株式会社デジタルインテリジェンスで横山隆治氏に師事し、資生堂、トヨタ、ソフトバンク、テレビ局等へのコンサルティングを行う。P&G Japan(広告・Braunブランドマネージャー)、資生堂インタラクティブビューティー(DX・経営戦略・会員サービスBeauty Keyの開発)を経て、小林製薬にて新規事業・マーケティング領域の戦略スタッフ。

 次回の9月4日は、小林製薬 新規事業準備室 兼 広告販促部 戦略スタッフの大槻開氏が「デジタルプロモーションは誰のために行うのか。KPI、PDCA、その先について」をテーマに講義する。

 この講義では、受講生がメディアプランの基本的な進め方を学びながら、任意の商材を選んでテレビとデジタルのメディアプランニングを体験する。メディアプランとは、何を実現して、誰のためになるのかーー。作成したメディアプランを眺めながら、マーケティングという仕事が何を実現しようとしているのか講義を通じて考える。

 第1期ライジングアカデミーは10月までのプログラムで、あと講義3回と卒業プログラムの発表を残すばかりとなった。

マーケターに役立つ最新情報をお知らせ

メールメールマガジン登録