Rising Academy powered by ノバセル ~若手マーケターの登竜門~ #15
プラチナム 最年少で局長に就任した橋本しおり氏が「人を動かす」PRを解説 ユーザー視点から逆算し情報設計【ライジングアカデミー】
目的は「メディア露出」ではなく「行動変容」
マーケティング専門Webメディア「アジェンダノート」が主催する次世代マーケティングリーダー育成プログラム「Rising Academy powered by ノバセル」(第1期ライジングアカデミー)の第14回講義が9月26日夜、東京都内で開催された。「マーケティングにおけるPRの役割と可能性とは?」と題して、ベクトルグループ プラチナム PRディレクターの橋本しおり氏による講義が行われた。
情報流通経路が激しく変化し、従来のマスメディアを介した一方的な発信だけでは通用しなくなる中、企業やブランドはどうすればメッセージを効果的にユーザーに伝え、共感を生むことができるのか。
新卒でベクトルに入社して以来、一貫してPRの最前線で活躍し、プラチナムで最年少の局長に就任した橋本氏は、PRが持つべき視点は「人が動く視点や発想」と指摘する。ユーザー視点から逆算し、メディア露出にとどまらずその先の拡散や自走、そして行動変容を促すマーケティングPRの実践的な手法を、言語化やビジュアル化などからなる「PR4箇条」として事例とともに解説した。
ケーススタディでは、実際にSNSなどで話題化し、成果につながったPR事例を「構造分解」。企業の課題を踏まえ、緻密な情報設計によってユーザーを巻き込み、社会的な露出や注目を獲得できたポイントをグループでディスカッションした。
その後の質疑では、堅い内容をコミカルに伝えるコツなど活発な質問が飛び、橋本氏は「企業の一方的な目線ではなく必ずユーザー調査を行うなど、ターゲットがどう思うかを踏まえることが大事」と強調した。


ライジングアカデミー1期は全15回の講義が終了
次世代マーケティングリーダー育成プログラム「Rising Academy powered by ノバセル」(第1期ライジングアカデミー)は10月7日に全講義を終了した。登壇した15人のマーケターはいずれも最前線で活躍する実務家であり、受講生の学びへの情熱に呼応するように、講師もまた自身の得意領域に対する情熱と豊富な知見を凝縮した講義を披露した。全15回にわたる講義テーマ(チームビルディング/人間理解・顧客理解/リーダーシップ/マーケティング戦略/ブランディング/ファイナンス/クリエイティブ/AIマーケティング/デジタルプロモーション/CRM /広報・PR)は、企業と顧客のコミュニケーションが多様化・深化する今、拡張するマーケティングの役割と重要性をそのまま表しているとも言える。
次世代のマーケティングリーダー育成を目的とするライジングアカデミーは既に第2期(Rising Academy powered by オプト)が開講し、学びのバトンは受け継がれていく。今後も本アカデミーを起点として、未来のマーケティングを担う次世代マーケターたちの裾野が広がっていくことが期待される。