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ダイレクトアジェンダ特別企画 #02

攻略が難しい男性用スキンケア市場で、「バルクオム」が急成長している理由【オイシックス・ラ・大地 西井敏恭】

前回の記事:
「ダイレクトとブランドマーケティングの垣根がなくなっていく?」コメ兵 藤原義昭、ビームス 矢嶋正明、電通デジタル 杉浦友彦【座談会】
 1月29日から大分・別府で開催されるダイレクトマーケティングの可能性を探るカンファレンス「ダイレクトアジェンダ」。そのキーノートのモデレーターを務めるオイシックス・ラ・大地 CMTの西井敏恭氏が、登壇者に事前にインタビューを実施。

 第1弾として、メンズスキンケアブランドとして急成長するバルクオム 代表取締役CEOの野口卓也氏が登場。攻略が難しいとされる市場で、売上を伸ばしている理由について聞いた。
 

バルクオムはD2Cの先駆け的存在

西井 今回、野口さんに「ダイレクトアジェンダ」の登壇をお願いしたのは、事業が成長していることはもちろん、バルクオムが日本における「D2C(Direct To Consumer)」(編集部注:メーカーがオンラインを中心に顧客と直接取引を行うビジネス形態。ソーシャルメディアなどを活用して効率的にプロモーションを実施)の先駆けのような存在だと思ったからです。
西井 敏恭氏
オイシックス・ラ・大地 CMT
 シンクロ代表取締役。1975年5月福井県生まれ。2年半にわたる世界一周の旅行記を更新したWebサイトが大人気となり、帰国後はEC企業にてWebマーケティングに取り組む傍ら、旅行を続け、訪問した国は100カ国近く。Webマーケティングのプロとして「ad:tech」をはじめ全国で講演多数。

 機能による商品の差別化が難しい時代に、バルクオムはソーシャルメディアを効果的に使いながら、お客さまが「バルクオムを使っているのが気持ちいい」「使っている自分が好き」と感じさせることに成功しています。

野口 まさにおっしゃる通りで、ソーシャルメディアの普及によって、我々のような20~30代男性をターゲットにしたブランドが存在感を出せるようになったと感じています。彼らの生活は、仕事が中心。最近は、ファッション誌も読まなければ、テレビも見ない男性が増えていますよね。
 
バルクオムのメンズスキンケア製品 (洗顔料、化粧水、乳液)
西井 D2Cという言葉の定義は難しく、先日、同僚である奥谷孝司さん(オイシックス・ラ・大地 執行役員)と従来の単品通販との違いについて議論したとき、ソーシャルメディアを積極的に活用している点が、特徴として挙げられるという話になりました。

野口 InstagramやTwitterなどを通じて、どのような人がバルクオムを使っているのか、そして自分はどんなクラスタに所属しているのかということが見え隠れします。ブランドイメージの形成という点でも恩恵を受けています。
 
SNS広告経由での顧客獲得数は直近の1年で約10倍に伸び、CPA(顧客獲得単価)は約3分の1に削減した。特にInstagram上のコミュニケーションを強化し、新規獲得に成功している。

サブスクリプションコマースに移行後、売上が飛躍的に伸長

西井 バルクオムは、どのような経緯で創業されたのですか。

野口 私の父が経営する会社の新規事業として、2013年に立ち上げたのが始まりです。ただ、会社といっても不動産の管理会社なので、化粧品とは関係がありませんでした。2017年に私がMBOして事業部を会社化したのです。

西井 野口さんは、男性用化粧品に関心をお持ちだったのですか。

野口 いえ、私はもともとIT業界の出身で、スキンケアに興味があったわけではありません。ビジネスを立ち上げるにあたり、最も収益性が高く、成長性のある市場としてメンズスキンケアに注目しました。

西井 戦略的に市場を分析して、そこに合うブランドをつくって参入したわけですね。

野口 はい。あくまでビジネス視点がスタートです。私自身、メンズスキンケアのトップブランドを知らなかったことから、世の中の男性のマインドシェアがぽっかり空いていることに気づきました。
野口 卓也氏
バルクオム 代表取締役 
慶應義塾大学環境情報学部中退。ITベンチャー等複数の企業を立ち上げ、2013年にBULK HOMMEを創業。2017年、組織再編を経て株式会社バルクオムを設立、代表取締役CEOに就任。

西井 起業した当初から、オンラインを中心に展開されたのですか。

野口 実は最初の2年間は販売店に向けた営業活動を行いましたが、知名度のない商品は扱えないと断られ続けて、オンラインで販売するしかないと、2015年に現在のサブスクリプションコマース(定期購入)に移行しました。

西井 移行後、売上はどれほど伸びましたか。

野口 売上は非公開なのですが、初年度は前年比で20倍と大きく伸びました。その後も継続的に伸び続けて、昨年は前年比200%でした。

西井 成長率がすごいですね。オンライン販売が売上に占める割合はどのぐらいですか。

野口 現在は、50%です。残りの40%が小売業経由、10%が海外です。オンライン上で認知度を高めてお客さまを獲得し、小売店から「卸してほしい」という声が掛かるのを待つ戦略です。それが一番、卸価格の交渉に強気で出られます。

西井 海外にも進出されているんですね。

野口 はい。この一年で中国、韓国、台湾での発売を始めました。現在、資金調達中なので、ぜひオイシックスさんも出資してください(笑)。

西井 いくらでも集まりそうじゃないですか(笑)。

野口 話は少し逸れてしまいますが、サブスクリプションコマースで、どのような会社のビジネスモデルが近いか聞かれたときは、オイシックスさんの名前を出しています。それぐらい注目しています。
 

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