CESレポート #02

P&G初出展に感銘。豊作だった「CES2019」から考察するコミュニケーションの近未来【電通 森直樹】

マーケターはCESをどう捉える必要があるか?

 冒頭で話したとおり、筆者はP&Gの出展に驚きと感銘を受け、さらに他の米企業のCMOがテクノロジーと対峙し、コミュニケーション活動へ取り入れていることに触れた。

 今、米国に限らず、企業活動やサービス、プロダクトのデジタルトランスフォーメーションが加速している。そして、マーケティングコミュニケーションの現場でもそうだ。そして、デジタルトランスフォーメーションの流れはサービスやプロダククトとの体験設計とコミュケーションの体験設計の垣根をなくしていく。いち早く、これらを一体にとらえてサービスとコミュニケーション双方を設計できるかが、競争優位を得る鍵となるはずだ。

 懸命な読者なら気付いていることと思う。企業を取り巻くデジタルトランスフォーメーションの流れ、テクノロジーをいち早く取り込む生活者のライフスタイルや消費態度、メディア接触態度の変化を鑑みると、CESの主要テーマである、5GやAI、MaaS、ロボティクス、ドローン、その他多くの新しいテクノロジーやそれを取り巻くエコシステムの形成について理解し、自社のマーケティング活動へ取り入れることの重要性が理解できるのではないか。

 本記事は、米国企業のテクノロジーとマーケテイング活動の取り組みの一旦を垣間見せるに過ぎないが、少しでも何かの気付きとなることを期待している。
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