トップマーケターたちに聞く価値共創時代のマーケティング #03

顧客による「誤読」の自由が、価値共創の可能性を広げる【Preferred Networks 最高マーケティング責任者 富永朋信氏】

 

マーケティングコミュニケーションで生き残るために


中村 マーケターは、商品やサービスを消費者に対してコミュニケーションしていく中で何かを仕掛けたり、盛り上げたりするための施策を考えると思います。消費者により多くの誤読を出してもらうために、マーケターは何ができるのでしょうか。

富永 マーケターは、なるべく自分が設定したポジショニングに執着せず、より長いスパンで共創を捉え、その中から一番良い切り取り方を試して、それがよくなかった場合は軌道修正することが必要だと思います。また、それを世に知らしめるためには、「ビックリ納得のコミュニケーション」をつくるということも重要ですね。

ネクタイをしている男性

自動的に生成された説明
マーケティングコミュニケーションについて語る富永氏

中村 「ビックリ納得のコミュニケーション」ですか。

富永 そうです。まず、ビックリをつくって、それに対する腹落ちをつくっていくということです。「何だこれ。ああなるほど、そういうことか」という構造になっていなければ、数多くの情報がある中では生き残っていけないと思います。人がより受け入れやすい形、ビックリしやすい形、納得しやすい形でコミュニケーションをつくるということです。

中村 その3段階でコミュニケーション設計をすることは、マーケターにとって非常に参考になることですね。

※後編「行動経済学の観点からみる「価値共創」とは? Preferred Networks富永朋信氏が語るオートノミーの重要性」に続く
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