アセアンのリアルな生活者の姿を追う #08
日本とは違う?アセアンのリアルな生活から見えてきた「スマートホーム」普及の背景
スマートホームでアセアンの生活が変わる?
前回に続き、新テクノロジーとアセアン生活者の関わりについて紹介します。アセアン各国において、過去 10 年でのスマートフォンとソーシャルメディアの普及は目覚ましいものがありました。今やアセアン生活者の情報源は、スマートフォンが中心になっているといっても過言ではありません。
しかし、次の 10 年を見据えたとき、世界では「スマートフォンの次にくる技術」 が普及する兆しを見せています。IoT、AI、EC、コネクテッドカー、スマートスピーカーなど、 新技術が世界の生活者行動を変えはじめています。
こうした技術の普及は、アセアンではまだまだ先のことかもしれませんが、一度変化が起こってしまってから追いかけていては手遅れになるかもしれません。
アセアン生活者がこうしたテクノロジーに出会ったとき、どのような変化が起こるのでしょうか。今回はIoTを取り入れて生活を変え始めているアセアン生活者の様子をインドネシア、シンガポール、フィリピン、タイの4カ国から紹介します。
1. 「立派な家よりスマートな家」(インドネシア/男性41歳)
会社のサーバーの責任者として働いている彼の趣味は「家をスマートホームにすること」。洗濯機、エアコン、電気、水道タンク、CCTV(監視カメラ)…これまで11もの家電に自分で部品を取り付け、スマートフォンのアプリで一元管理しています。古くなって少し故障している家電でも、たった9万ルピア(日本円で約700円)の部品でスマート家電に変身。新品を買うよりずっと安く電気代も節約、子どものスイッチの切り忘れでイライラすることもなくなりました。