アセアンのリアルな生活者の姿を追う #06
1997年アジア通貨危機が生んだトラウマ世代と、ポジティブなミレニアル世代【博報堂生活総研アセアン 帆刈吾郎】
アセアンのミレニアル世代は「オポチュニティ世代」
一方、次のデータは、「スマホやフェースブック登場に最も影響を受けた」とした人の割合です。アセアン各国で、若い世代ほど、こうしたデジタル化の影響を強く受けていることがわかります。ミレニアル世代の彼らは過去のつらい経験の記憶がない一方で、未来の機会を拡大してくれるデジタル化やグローバル化の影響を強く受けています。
ミレニアル世代は身の回りにはやりたいことを実現する機会しかない、という印象を持っています。歴史的背景に下支えされた彼らの社会環境認識が彼らを将来に対して明るい見通し、ポジティブな態度をもつことにつながっていると考えられます。
世代の価値観を議論するには様々な方法があります。
その一つとして、今回は、彼らが育ってきた歴史的背景の影響に焦点をあてて分析を試みました。現在の行動が過去のどのような経験によって規定されているのか、過去の経験の影響を理解すると、現在の価値観や行動様式の理解が深まることもあるのではないでしょうか。
定量調査概要
博報堂生活総研アセアン独自調査アセアン六か国(タイ、インドネシア、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム)
計1800サンプル
ネット調査
2016年9月実施
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