ナノベーションでは、2月17日から24日までの8日間、ヨーロッパ(スイス、ドイツ、オランダ)をまわり、ネスレやルフトハンザといった企業を視察するツアーを開催しました。今回、ツアーに参加したナノベーションの笠原望が感じたことをレポートします。
ヨーロッパ視察ツアーが開催された経緯とは?
ナノベーションでは、DMEXCO(ドイツ・ケルン)、Web Summit(ポルトガル・リスボン)、SXSW(アメリカ・オースティン)、AD STARS(韓国・釜山)、Advertising Week(アメリカ・NY)、CES(アメリカ・ラスベガス)など、様々な海外カンファレンスを訪問するツアーを開催してきました。その中で、企業訪問のみで構成されたツアーは今回が初めての試みになります。きっかけは、世界最大級のデジタルマーケティングカンファレンスDMEXCOの創立者で現在は独立し、マーケティングカンファレンスの開催やエグゼクティブ人材の育成を手がける、クリスチャン・マシュー氏との出会いでした。
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■1社目.ネスレ本社(スイス・ヴェヴェイ)
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1社目は、ネスレの本社を訪問しました。ネスレといえば、グローバルでコーヒーや菓子など様々なカテゴリーで展開しています。オフィスの近くにあるアルプス山脈とレマン湖は絶景そのもの。一見の価値ありです。
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まずはオフィスを見学させてもらいました。そして、なんとネスレの社内にスターバックスが! なぜ??と思いましたが、ネスレは去年スターバックス商品の販売権を買収したそう。
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世界中から集まった優秀なネスレ社員とハッカソン
さて、今回のツアーでは特別に、ネスレ社内でイノベーションを担当するDAT(デジタルアクセラレータチーム)とハッカソンの機会を設けてもらいました。【DAT(デジタルアクセラレータチーム)とは?】
世界中のネスレ支社から優秀な人材をグローバル本社(スイス)に集めて、8カ月の研修を行うプログラム。トレーニングを通してインスパイアされ、メンバーは各国に戻ります。ちなみに、卒業生に日本人も1名いるそうです。昨年11月までネスレのイノベーション部門を指揮していたピート・ブラックショウ氏が次の新しいビジネスモデルを生み出すためにチームを結成しました。(参考記事)
ちなみに現在のDATのメンバーは、1月に本社に集結したばかり、DATになりたてのメンバーです。そんなフレッシュなメンバーで今回、実施したハッカソンのテーマは「高齢化が進みながらも、さらに長寿社会となる日本の『菓子』カテゴリーで、LTVやロイヤリティを高めるサービスの開発」です。
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ツアー参加者と私たちが参加し、3組に分かれてブレインストーミングを行い、30分後に発表。ドイツ、ブラジル、インド、エジプト、ベトナムなど約10カ国の“超インターナショナル”なDATチームと交流し、まるでDATの一員になったような貴重な経験でした。こうしたイノベーションを生み出すためのDATをグローバルから人材を集めて行なっていること自体がネスレがユニークなところだと感じました。