ニュースと体験から読み解くリテール未来像 #26
コロナ禍で注目の「BOPIS(店頭受取サービス)」成功に必要な3つの要素
2020/07/07
棚番マスター、在庫データの対策ポイントは?
② 棚番・棚段マスター
店舗のレイアウトと連動した棚番・棚段のマスターがまず必要です。前述のCAINZ PickUpでは下図の通り、レイアウトと通路番号が表示されています。また、店舗でのコーナー表示にも通路番号は記載されています。
お客さまのアプリ表示上は通路と大まかな棚位置表示となっていますが、裏ではより精細なマスターを持っているはずです。まず、通路に並んだ連結棚にナンバリング(棚番)が必要ですし、通常1棚に4~8枚程度の棚板が設置されているので、棚板にもナンバリング(棚段)が必要です。
マスターがここまで整備されることで、どの商品がどこにあるかが明確になり、商品知識のない従業員でもピックアップが可能になります。また、ピックアップ用に整備した棚番マスターを利用して、物流センター時点で通路毎に仕分けて納品することで、店舗の作業負荷軽減をすることも可能となります。
③ 在庫データ
在庫データの更新頻度で理想的なのはホームデポのようなリアルタイム更新です。ホームデポではレジを通過した途端に在庫数が更新されます。
参考:連載 第7回「日本は本気でオムニチャネルに取り組んでいない、世界最大ホームセンター『ホームデポ』から受けた刺激」
しかしながら、そのためのシステム投資がなかなか難しいケースもあるでしょう。その場合は、次の「2.Online利用可能在庫数を定義する」で現実的な運用を行うことになります。
いずれにせよ店舗の実際の在庫数と理論在庫数(システム上の理論値)の誤差を最小にするために、ケース・バラの管理や棚卸を正確に行っておくことが必須です。
※後編に続く
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