加藤公一レオが教える「ダイレクトマーケティングの最強基礎」 #04

ネット通販(D2C)を大成功させる「ツーステップマーケティング」を攻略せよ

前回の記事:
通販の本質は「教育業」、成功のカギは「LTV最大化」にある
 

通販売上100億円を突破の鍵は「ツーステップ」にある


 本連載では、キレイゴトは一切語らず、ズバリ「どうやったらネットで商品を“売れる”か」に特化して、100%確実性のある「ダイレクトマーケティングの最強の基礎」を皆さまに伝授していければと思う。

 第1回で“儲かる仕組み”について、第3回でLTV最大化についてお話したが、両者に共通するキーワードが「ツーステップマーケティング」だ。

 売れるネット広告社の全クライアントの中で、ここ数年、売上を右肩上がりに伸ばし続け、売上100億円を突破しているのは、ズバリ「ツーステップマーケティング」を攻略している単品通販(D2C)会社である。

 一時期、アフィリエイト広告、運用型広告、記事型広告などによって、いきなり定期(サブスク)に申込ませる「ワンステップマーケティング」のビジネスモデルが大流行した。しかし、最近はさまざまな規制や外部要因により「ワンステップマーケティング」による新規顧客獲得が難しい状況になっている。

 つまり今後、単品通販(D2C)で成功を収めるには、「ツーステップマーケティング」の攻略が必要不可欠だということだ。第4回となる今回は、今後の単品通販(D2C)業界の未来を担う「ツーステップマーケティング」についてお話したい。


 

ワンステップマーケは、ニーズが顕在化した層しか申込まない




 まずは「ワンステップマーケティング」と「ツーステップマーケティング」について簡単に説明しよう。

 「ワンステップマーケティング」とは、初回からいきなり本商品の定期コース(サブスク)に申込ませるビジネスモデルだ。一方の「ツーステップマーケティング」は、低価格のお試し商品(無料モニターや500円モニター)を入口として、その後、本商品の定期コース(サブスク)へのアップセルや引上を狙う2段階のビジネスモデルである。

 「ワンステップマーケティング」の特徴は、ニーズが顕在化した層しか申込まないこと。青汁であれば、「青汁を飲んでみたいな~」「置き換えダイエットを始めてみようかな~」と考えている人々のみをターゲットにしているのだ。

 しかも、いきなり値段の高い本商品の定期コース(サブスク)を申込ませるには、商品の良さを多少は大袈裟に盛ってあおる必要がある。恋愛に例えると、初対面の女性に対し、「僕はハーバード大学卒で資産家の息子で日本のプロリーグでサッカーをやっていたんだ。だから僕と結婚してくれ」と告白するようなもの(笑)。一発勝負ゆえ、相手の気を惹くために、何倍も誇張して自分を良く見せなければならないのだ。



 初対面の相手にいきなり結婚を申込んでも、普通はまず成功しない。お客さまをいきなり本商品の定期コース(サブスク)へと誘導する「ワンステップマーケティング」は、恋愛でいえば、これほど無謀な試みなのである。

 商品の良さを過剰に盛って伝えようとするあまり、「ワンステップマーケティング」は薬機法違反や景表法違反、有名人の写真を無断で使用するなどのフェイク広告の温床にもなってきた。

 「お試しのつもりで申し込んだら、勝手に定期コース(サブスク)になっていた」などのトラブル報告も多く、関係省庁による取り締まりが強化されており、「ワンステップマーケティング」は、もはやビジネスモデルとして限界を迎えている。

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