知らないと損する「ゴールとプロセス設定」の効果的な使い方【コメ兵 藤原義昭・前編】
KGIとKPIの関係性を理解していますか
前回は「あなたのマーケティング策が失敗するたった一つの理由」として、マーケティングは実行されてはじめて成果がでる、そのためにどう現場と一緒に動くのか、その重要性について書きました。今回は、どのように現場に動いてもらうか、具体的な手法を使って考えていきたいと思います。リアル店舗を想定して書いていますが、そのエッセンスは他の業態でも使えると思いますので、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。また、マーケティング特有の横文字が多くなりますが、ついてきてくださいね。
前回の記事の中でも、現場に動いてもらう一つの方法としてKPIの設定が重要だと書きました。今回は、この点についても深掘りしていきます。
KPIの運用については、実際に私が会社で運用している方法をお伝えしたいと思います。まずは、その基礎編としてKGIとKPI、パーチェスファネルとの関係をお伝えします。「そんなの知ってるよ!」という方は、後編からお読みいただいても大丈夫です。
よく勘違いしている人が多いので、KGIとKPIについて一緒に確認しましょう。
KGIとKPIはセットで使われ、結果(KGI)とプロセス(KPI)という関係です。KGI(結果)を達成するためにKPI(プロセス)を設定し、行動を管理します。
KGI(Key Goal Indicator)は最終的に到達したい、数値で計測できる目標(結果・ゴール)です。KPI(Key performance Indicator)は、そのKGIに到達するために何をしたらより近づけるかを設定して管理する数値です。KPIもKGI同様に、定量化がポイントになります。
それを踏まえて、次に目標をどう設定するかについて考えましょう。
ビジネスの目標とは、何なのか?
仕事をしている中で、我々は色々な目標を掲げます。それは売上や出店数、採用人数など、常に何かに向かって進んでいます。その進むべきゴールがわかっていないと、どこに向かえば良いかもわかりません。
しかし意外と、この目標を設定せずに、ただ日々“作業”をこなしている人も少なくないでしょう。また、目標を立てたとしても、日々の作業に追われて、それを見失ってしまえば目隠しして進んでいるのと同じで、永遠にゴールにたどり着くことはありません。したがって、事業における全ての活動に目標が定められるべきです。
目標設定することで、まず全体を把握します。そこから目標に到達するための必要なプロセスを可視化することで、モニタリングができるようになります。進めていくうちに、そのプロセスの中で各々の意思決定の正しさを振り返られるようになれば、オペレーションを個人レベルまで評価できるようになります。
このように、まず目標ありきでそこからブレイクダウンしていくことが重要です。これは不可逆です。個人の評価から目標を定めることはできません。
目標とは事業において「何に集中するか?」と同義であり、これがブレているとその目標に対する行動もブレます。
先ほど述べたとおりゴール(目標)とプロセスはリンクするものであり、各プロセスの成功の積み上げが、良い結果をもたらします。したがって目標の設定後に「正しいプロセス=KPI」を設定します。