加藤公一レオが教える「ダイレクトマーケティングの最強基礎」 #19

加藤公一レオが斬る「最近のD2Cあるある」 売上より資金調達をアピール?

前回の記事:
マーケティング、ビジネスを成功に導く“逆張り”の視点
    

 
 こんにちは。売れるネット広告社 代表取締役社長 CEOの加藤公一レオです。

 最近、コロナ禍ということもあってネット通販(D2C)に注目が集まり、新規参入する会社も多い。「D2C」が一種のトレンド、バズワードのようになっている一方で、20年間もダイレクトマーケティングをしている私からすると、ビジネスの“本質”を見失ってしまった突っ込みどころ満載の単品通販(D2C)会社も増えていると感じる。

 そこで、反面教師の意味も込めて、私が疑問に思う「最近のD2Cあるある」をご紹介したい。
   

D2C企業あるある①「売上よりも資金調達額をアピールする」

  

    
 最近、「〇億円資金調達しましたー♪」みたいなSNS投稿や記事をよく見かける。ぶっちゃけ、「数億円程度なら資金調達なんかしないで、商売で稼いで貯めればいいのに(笑)」と思う。

 一生懸命、普通に経営していれば、1億円程度であれば経常利益ですぐに貯まるはずだからだ。実際に私が代表を務める「売れるネット広告社」は、2010年の創業以来ずっと無借金経営を続けてきたし、売上100億円を超えて大成功しているD2C企業は、きちんと売上・利益を上げて、内部留保から次の投資をしている。

 「レバレッジ」とか“キレイゴト”を言う人も多いが、「他人のお金を使うか、自分のお金を使うか」は経営者の判断基準に影響するはずだ。ずっと無借金経営を続けてきた経営者のひとりとして、資金調達したお金で本当に「自分事」としての広告マーケティング活動ができるのか、疑問でしかない。

 現実として、外部から資金調達をしているD2C企業を見ていると、「自分のお金だったらそんな投資する?」と思ってしまうようなアホな投資をしている会社が多い。そもそも資金調達をしないとやっていけない会社が、将来本当に儲かる確率はどのくらいあるのだろうか? 

 最近のD2C企業はなぜか売上よりも資金調達額をアピールしたがるが、経営者なら“自分のお金”と“他人のお金”の違いをもっと真剣に捉えて、“自分のお金”を有意義に使う投資をするべきである!

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