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営業とマーケティング、融合の秘訣 #04

勝てるオペレーションマーケターの資質とは?【日本KFC 小山典孝】

ブランドと顧客を理解するべき

 マーケティング部門と営業部門とのスタンスの違いが原因となり、せっかくマーケティングコストを費やして獲得したお客さまを、営業担当者にフォローしてもらえず、悪い顧客体験を提供してしまうという問題が生じます。マーケティング部門と営業部門の間で起こる問題の中で、最も顕著な例です。

 オペレーションマーケターは、マーケティング部門と営業部門の連携を促進し、こうした問題を解決する手段となります。

 日本は伝統的にものづくりに強い背景があり、マーケティング4Pの中で、製品・商品や価格は、商品開発や営業が主導権を握り、マーケティング部門は広告宣伝やプロモーション企画のみを担当していることが多いのが実態でしょう。

 一般的にはマーケティング部門と言えば、製品開発や営業戦略にもかかわっていると思われますが、実態は大きく乖離しています。ひとりの人が消化しきれないほどの情報の下で、消費者は情報選択をしています。物を売る企業サイドからみれば大きな脅威です。広告は「広く告げる」と書きますが、多くの人にただ語りかけても、誰も振り向いてくれない時代なのです。

 そこで、商品のストーリーが大切になります。ブランドと顧客を理解し、マーケティングを実行できる人財が少ないことは大きな課題です。

 この「ものを売る仕組みをつくる=マーケティング」を実効していくことは、解けない問題を解き続ける様な感覚になります。解けない問題を解くには、見えない壁を打破する必要があり、組織を超えて同じ目的に向かって戦う必要があります。
 
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 さらに、デジタル領域をはじめとするマーケティングのサービスは次々と開発されますが、自社の課題解決のために必要なことを取捨選択する能力と、やると決めたら社内関連部署と取引先を巻き込んで遂行するコンダクト能力が求められます。

 お互いの考え方、ロジックでただ勝ちたいと念じているだけでは、勝負になりません。そのためには、全員が理解している「勝ち方=戦略」とプレイヤー、そして施策を整理する管制官が必要なのです。

その役割こそ「オペレーションマーケター」なのです。

オペレーションマーケターに必要な資質
 
1.ビジョンの理解力 
2.人間性(魅力)
3.コミュニケーション力 
4.自己変革力
続きの記事:
「マーケティングと営業の連携」で越えなければいけない4つのハードル【日本KFC 小山典孝】
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